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列車が自ら安全判断 運転停止や再開、遅延回復も自律で――鉄道総研が自動運転で新技術

» 2025年05月14日 14時57分 公開
[ITmedia]

 JRグループの道総合技術研究所(鉄道総研)は5月13日、列車が自律的に安全を判断し、障害物を見つけて自動で停止したり、障害物の除去を確認して自動で運転再開したりできる「自立型列車運行制御システム」を開発したと発表した。

 地上の信号設備に依存せず、車上のみで列車の停止から運転再開までを自動化する技術は「世界初」という。

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 前方の障害物は、カメラやLiDARセンサーを用いて線路上の障害物を検知。線路内・沿線の状態や車両の状態などを集約した「鉄道ダイナミックマップ」を更新しながら、その情報に基づいて自動的に運行を判断する。

 旅客の動き、災害による運転規制、消費電力などの情報もベースに安全を判断。踏切などを無線通信で制御しながら運行する。

 列車間で通信する技術も導入。ダイヤ乱れ時は、遅延が早期に回復するよう運転整理できる他、省エネ運転のための広域での運行管理も自動的に行える。

 鉄道総研内の試験線でプロトタイプの実証試験を実施。設定した運転パターンに従って踏切などを制御しながら自動走行できること、線路内の障害物情報が鉄道ダイナミックマップに登録され、その情報をもとに必要な場合は列車を停止でき、運転再開が可能な場合は自動で走行を再開する――といった機能を確認できた。

 同システムにより、運転業務だけでなく、指令などの運行管理業務を含めた省人化が図れるとしている。

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