Google DeepMindと映画スタジオA24がAI研究で提携──映像制作ツールを作り手と共同開発
米Googleの研究部門Google DeepMindは6月22日(現地時間)、米独立系映画スタジオのA24との、映像制作分野でのAI研究を巡る提携を発表した。Google DeepMindは、研究機関と「業界で最も映像作家に寄り添ったスタジオ」が組むことで、制作現場の新しいワークフローや技法を作り手とともに開発するとしている。
A24は2012年創業の、ニューヨークに拠点を置く独立系のエンタテインメント企業。「ムーンライト」や「エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス」などの作品でアカデミー賞を受賞している。
この提携により、A24はGoogle DeepMindの研究成果やAI開発基盤を制作現場で活用できるようになる。一方Google DeepMindは、第一線の映像作家から得られる知見やフィードバックを研究開発に取り込んでいくとしている。米The Wall Street Journalなどによると、提携に伴いGoogleはA24に約7500万ドル(約110億円)を出資したという。
なお、この提携にはGoogleがA24の既存の映像ライブラリやそのデータにアクセスする権利を含まないと報じられている。
Google DeepMindのデミス・ハサビスCEOは発表文で「アーティストを支援するツールを開発する最善の方法は、彼らと直接協働することだ」と語った。
Google DeepMindは、研究成果を映像制作の現場に持ち込む取り組みをこれまでも進めてきた。同社は1月、現役のアニメーターと共同で手掛けた生成AI活用のアニメ短編「Dear Upstairs Neighbors」を、米サンダンス映画祭でプレビュー上映した。同作では、研究者とアニメーターが共同で動画生成AI「Veo」などを作品向けに調整し、クリエイター主導で生成AIを活用する制作手法を検証した。
映像制作への生成AI導入を巡っては、大手IT企業と映像業界の連携が活発化している。米Amazon傘下のAmazon MGM StudiosとAWSは5月、プロ向けのAI制作基盤「Project Nara」と、クリエイターに資金とAIツールを提供する「GenAI Creators' Fund」を発表し、同基盤を使ったアニメシリーズ3作品をPrime Video向けに発注したと明らかにしている。
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