HP Labs、第4の回路素子「memristor」の実例を発表
米Hewlett-Packardは4月30日、HP Labsの研究者が、これまで理論上存在するとされてきた、抵抗器、コンデンサ、インダクタに次ぐ第4の回路素子「memristor」の存在を実証したと発表した。スタンリー・ウィリアムズ氏を代表とするHP Labsの研究者らは、同日発行のNature誌でmemristorの数理モデルと物理的なサンプルを紹介している。
memristorという名称は、一度記憶した情報を失わないことから「記憶抵抗(memory resistor)」にちなんで付けられた。37年前、米カリフォルニア大学バークリー校のレオン・チュア氏が、その存在を理論的に説明、命名し、論文を発表しているが、あくまで理論上のものとされてきた。
従来のDRAMを搭載したコンピュータは、電源を切ると保持していた情報を失ってしまう。再度電源を入れると、システムを動作させるのに必要なデータを磁気ディスクから読み込むための「ブートアップ」プロセスが立ち上がる。
一方memristorを搭載したシステムの場合、電源をオフにしても情報がそのまま保持されるため、ブートアップが不要となり、そのために必要な時間も電力も節約できるという。
HPは、memristorはメモリやストレージ、膨大な数のサーバやストレージシステムから構築されるクラウドコンピューティングにおいて、節電や情報保護に役立つだけでなく、人間の脳がパターン認識するのと同様の方法で一連の出来事を記憶、認識可能なコンピュータシステム(活用例:バイオメトリック認証など)の開発にも有効だとしている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
こんなメディアも見られています
ITmedia NEWSに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
SpecialPR
本日の新着記事
アクセスランキング
-
1
「comico」サ終にマンガ家が思う“縦読みマンガ”の弱点と戦略ミス
-
2
LINE、着せかえ表示問題を謝罪 希望者に返金へ
-
3
目指すは、日本発IPで海外売上20兆円 経産省が新戦略を発表 「ものがたり大国5カ年計画」
-
4
バスローブ姿で取材対応の秋田県職員 ラブホ不倫現場からリモート対応だった 県が処分
-
5
FANZA、成人向けAI創作・公開サービス「FANZAスタジオ」発表 先行体験は8月24日から
-
6
スマート給餌器で38時間の障害、ペットがご飯食べられず 飼い主の苦情殺到 「旅行中なのに」「猫が死んじゃう」
-
7
法務省、「ラヴ上等」とのタイアップ中止 「当初の意図を全うすることが難しい」
-
8
中国の動画サイト「bilibili」にグローバル版アプリ 日本でも配信開始 まずはAndroidから
-
9
終了発表の縦読み漫画「comico」――元重課金ユーザーが振り返る「いつしか開かなくなった」理由
-
10
Googleのオープンモデル「Gemma」、累計10億ダウンロード超 GitHubに公式ディレクトリ公開
ITmedia NEWS SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
ITmediaNEWSをフォロー
あなたにおすすめの記事PR