サービス連携で「大きく勝ちに」――新生「Ameba」が掲げる“デカグラフ”戦略(2/2 ページ)
スマートフォン向け「Ameba」がプラットフォームとして生まれ変わる。自社製/他社製を合わせて100近くのサービスを展開し、各サービスを連携させることで「大きく勝ちにいきたい」と責任者は意気込む。
グループ会社のノウハウとリソースを結集
国内のスマートフォン向けゲームプラットフォームとしては、mixiやMobage、GREEなどに次いで“後発”となるAmeba。さらに今月にはLINEもプラットフォーム化にかじを切るなど、競争は一層激しくなっている。だが小池さんによれば、Amebaには他社にない勝算があるという。
「サイバーエージェントはゲーム制作を手がける子会社を国内外にいくつも持っているが、これまでは各社が連携する場がなく、MobageやGREEなどにゲームを提供するのみという状況だった。だが今回、Amebaのプラットフォーム化によってようやくグループ企業として連携できる場ができた」
実際、新Amebaにはジークレスト(東京都渋谷区)やCyberX(東京都渋谷区)など、複数のサイバーエージェント子会社がゲームを提供している。「(グループ会社の)ノウハウとリソースを新しいプラットフォームに結集させ、大きく勝ちにいきたい」と小池さんは意気込む。
またサイバーエージェントでは従来から、エンジニア全員にAndroid端末を支給したり、女性エンジニアの採用を強化するなど、エンジニアの獲得に注力してきた。今年度は初めて新卒採用者227人の過半数をエンジニアが占め、毎月50人程度の中途採用者を迎えるなど、開発体制の強化につながっているという。
新Ameba向けにも、社内の開発陣によるサービスを多数投入していく計画だ。7月10日時点で既に15のサービスが提供されているほか、9月末までに21のサービスリリースが予告されている。「各サービスはほぼ別会社という体制で開発している。エンジニアの“かぶり”はほとんどない」という。
提供するサービスは、ソーシャルQ&Aサービス「Tellme」や女性限定ダイエットSNS「GIRLSUP」など、ユーザー同士のコミュニケーションを主体とするものが多い。それぞれのサービスでユーザーにミニグラフ(友達)を作ってもらい、Ameba上で互いに異なるサービスに誘い合ってもらうことで、各サービスのユーザー数を増やしていく計画だ。
「うちは後発なので、ゲームを提供するだけでは勝てないと思っている」と小池さん。Amebaはゲームやコミュニティサービスの連携を軸に、スマートフォン向け巨大プラットフォームを目指していく。
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