「Android N」の開発者プレビュー、OTAで提供開始(例年よりかなり前倒し)
Googleが次期Android「Android N」(コードネーム)の開発者向けプレビュー版をリリースした。例年より2カ月近く早い。対応するNexus端末を持っていれば、OTAでインストールできる。
米Googleは3月9日(現地時間)、次期Android OS「Android N」(コードネーム)の開発者向けプレビュー版のリリースを発表した。対応するNexus端末を持っている開発者であれば、OTA(Wi-FiやLTEなどの無線通信)でプレビュー版をインストールできる。
プレビュー版をインストールできる端末は、Nexus 6、Nexus 5X、Nexus 6P、Nexus Player、Nexus 9、Pixel Cの6機種(正式版でNexus 5以前のモデルをサポートするかどうかはまだ不明)。対応する端末を持っていれば、Android N Developer Previewのページの「Get started」をクリックしてログインする「Android Beta Program」ページに端末が表示され、「ENROLL DEVICE」をクリックすることでOTAでのインストールが可能になる。
Googleはこれまで、Androidの新版は5月に開催する「Google I/O」でプレビュー版をリリースし、夏に大きなアップデートを実施して10月ごろに公式版をリリースしてきた。同社は今回かなり早期にプレビュー版をリリースした理由を、開発者からのより多くのフィードバックを得て早い段階(夏)でOEMに対応してもらいたいからとしている。
今回発表された主な新機能で、ユーザーに関係するものを幾つか紹介する。
マルチウィンドウおよびピクチャ・イン・ピクチャ機能
いずれもiOSには既にある機能だが、画面を分割して2つのアプリを同時に表示するマルチウィンドウ機能と、画面上に別のアプリの画面を小さく表示するピクチャ・イン・ピクチャ機能が使えるようになる。
通知機能の改善
ロック画面などに表示される通知をタップすることで直接アクションを起こせるようになる。例えばメッセンジャーの新着メッセージの通知の下に「リプライ」「アーカイブ」「スヌーズ」のボタンが表示され、リプライをタップするとそのままメッセンジャーが起動して返信を入力できる。
また、1つのアプリで複数の通知がある場合、まとめてグループ表示されるようになる。例えばメールアプリで3通のメールを受信した場合、下右図のようにグループ化される。
この他、Android 6.0 Marshmallowで追加されたしばらく端末を使わないでいると自動的にスリープ状態になる「Doze」がさらに進化し、例えばユーザーがポケットに入れている間などにも稼働するようになる。また、画面表示をズームできるようになる。
プレビュー版は今後、4〜6週間おきにアップデートし、正式版は第3四半期(7〜9月)にAOSP(Android Open Source Project)およびOEMに配布する計画という。
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