米空軍、ドローン・戦闘機用レーザー兵器を開発中
空想の産物だった戦闘機レーザー兵器が、いよいよ現実のものになりそうだと、米軍事情報サイトWARRIORが伝えている。
米海軍は軍艦に装備する計画を進めているが、米空軍は2020年代に航空機搭載のレーザー兵器を実用化するため、2021年に搭載実験、2023年には空中発射実験を行う予定だという。当初はC-17sやC-130などの大型輸送機で実験するが、いずれF-15、F-16やF-35などの戦闘機、そして無人機(ドローン)にも搭載するのが目標だ。
レーザー兵器は強い光を当てて目標物を強烈に熱し、空中の航空機・無人機・ミサイル、地上の航空基地・車輌・建物などを焼き尽くす。レーザーは光速なので照準を定めた次の瞬間に目標は破壊され、迎撃も回避もできない。また、大爆発を起こすことなくピンポイントで目標を破壊するので、不必要な被害を与えることがない、と米空軍の担当者は語っている。
空軍研究所は、2023年までにレーザー兵器の空中発射実験を行うとしている。現在進められている地上でのテストは、レーザーの出力を10キロワットから100キロワットに上げることを目標としている。同時に、より精密な射撃をするための研究も進められている。
さらに実用化に向けては、そのパワーを保ったまま航空機に搭載できるサイズと重量に抑える必要がある。輸送機ではなく戦闘機や無人機に搭載できるようにすること、特に、レーザー兵器本体だけではなくバッテリ部分の小型軽量化が課題だ。ただしこの課題をクリアすれば、戦闘機にせいぜい6、7発しか搭載できないミサイルと違い、レーザーそのものの搭載量に制限はない。航空機の燃料を発電に使えば、1ガロン(約3.8リットル)の燃料で何千発ものレーザーを撃つことができる。
空軍の無人機はホビー用のドローンとは違い、見えない遠距離の目標を正確に、そして確実に破壊して戻ってくることができる。無人機にレーザー兵器が搭載される時期がいつになるかはまだわからないが、いずれ無人機搭載レーザー兵器は現在のミサイル兵器を置き換えるとみられている。
レーザー兵器の精密な射撃と周囲に影響を与えない破壊力は、たとえば、「人間の壁」に隠れた卑劣なテロ組織の幹部を狙い撃ちするときにも役立つだろう。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
こんなメディアも見られています
ITmedia NEWSに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
SpecialPR
本日の新着記事
アクセスランキング
-
1
「5年でバッテリーが使い物にならなくなる」は本当か テスラ「モデル3」5年目点検で分かったこと
-
2
たばこ休憩なき時代の“一服”をどう取るか 温熱と“聞こえない音”で休む、JT子会社のアイマスクを試す
-
3
「楽天ドライブ」に不正アクセス 保存したデータなど1.5万アカウント分が取得・閲覧のおそれ
-
4
B級感がたまらない? 映画「ストリートファイター」の魅力と原作ゲームの歴史、ゲーマーマンガ家が熱弁
-
5
「能動的サイバー防御」きょう開始 警察・自衛隊などが攻撃元サーバを無害化 高市首相も狙いを説明
-
6
GMO、不正取引の被害額を補償へ 見舞金5000円も 「お名前.com」FX用VPSへのサイバー攻撃で
-
7
「Claude Mythos 5」、危害の兆候を顧みず実在の開発者を標的に──AnthropicとAISIが分析結果を公開
-
8
パナソニックHD子会社、使用禁止の生成AIに従業員約33万人分の個人情報をアップロード
-
9
「お名前.com」 のFX自動売買VPS、不正アクセスで金銭被害か 「600万円の損失」「55万円なくなった」……報告相次ぐ
-
10
GMO、「能動的サイバー防御」発動を政府に要請 「お名前.com」FX用VPSへの攻撃で
ITmedia NEWS SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
ITmediaNEWSをフォロー
あなたにおすすめの記事PR