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Qualcommが「Snapdragon 835」で動くWindows 10をデモ 実際どんな感じ?COMPUTEX TAIPEI 2017(2/2 ページ)

Qualcommのモバイル向けハイエンドプロセッサ「Snapdragon 835」でPC版のWindows 10が動く――そんな日がついにやってきた。

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4K動画もスムーズに再生

 テストマシンで4K(3840×2160ピクセル)動画を再生するテストも行われた。何のことはなく「普通」に再生が始まり、コマ落ちはなく「滑らか」に視聴できた。ここで再生中のCPU負荷を見てみると、最大でも10%台前半に収まっている。予想以上に負荷がかかっていない。

 実は、Snapdragon 835に内蔵されているAdreno 540はH.264 (AVC)、H.265 (HEVC)、VP9形式の動画に対する再生支援機能を備えている。ARM版Windows 10でもこの支援機能を使ってH.264、H.265、VP9形式の動画再生時のCPU負荷を減らすことができるのだ。

 CPU負荷が減れば、その分をその他の処理に振り向けることもできる。動画を再生しつつ別の作業を行うことも問題なさそうだ。

動画再生支援機能のデモ
Adreno 540の動画再生支援機能によって、4K動画を再生してもCPUの負荷はそれほど高まらない

Gigabit LTEにも対応

 Snapdragon 835は、下り最大1Gbps・上り最大150Mbps(ともにスペック上の理論値)の通信に対応する「Snapdragon X16 LTE modem」を内蔵している。下り最大1Gbpsの「Gigabit LTE」に対応しているこのプロセッサは、ある意味でAlways Connected PCには理想的な存在でもある。

 もちろん、テストマシンでも「Gigabit LTE」を使うことができる。そのダウンロード速度を体感するデモも行われた。Rohde & Schwarz(ローデ・シュワルツ)の機器でGigabit LTE環境をシミュレーションしたものではあったが、350Mbps(約43.8MB/秒)前後の速度でデータをダウンロードできていた。

 これだけの速度で安定して通信できれば、大容量のデータをLTEでやりとりしてもストレスはないだろう。もちろん、「実効速度」や「データ通信容量」という「壁」はあるが……。

Gigabit LTE環境のデモ
Gigabit LTE環境をシミュレーションした上でのダウンロードデモ。屋外環境でもこの速度が安定して出れば、ノートPCの使い方がいろいろな意味で変わりそうだ

まとめ:予想以上に期待できるARM版Windows 10

 今回は、Qualcommの説明員が操作する形のデモだったが、報道関係者の要望に応える形でいろいろな操作をして見せていた。それを見る限りでは、ARM版Windows 10は非常に良くできている。Snapdragon 835で動いているとは気付かないレベルだ。

 テストマシンは見ての通り“テスト”要素満載だ。しかし、それでも本当にしっかり動いている。これが製品版になったら、どうなるのだろうか……。

 もしかすると、Windows 10ノートPC・タブレットのCPUがSnapdraon中心になる未来もあり得るのかもしれない。

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