連載

“スリムだけど、こってり”なキーボード――MS「Wireless Entertainment Desktop 8000」ちょっと気になる入力デバイス(2/2 ページ)

ユーザーに身近なキーボードとマウスは、星の数ほど発売されている。その中から、気になる一品を360度チェックする。

前のページへ |       

機能も価格も最上級

 キーボードとマウスとも非常に多機能な製品だが、すべての機能を有効にするためには付属のBluetoothレシーバーを使うとともに、ドライバのIntelliPoint(マウス用)とIntelliType Pro(キーボード用)を導入しなければならない。

 最上位モデルらしい豊富な機能とギミックを身にまとった製品だが、最大の難関は実売で3万8000円近い価格だろう。ディスカウントショップでも3万円を切るのがやっとであり、2万~1万円台半ばで買えるWireless Entertainment Desktop 7000と比べてみても値が張るのは否めない。

 とはいえ、フラッグシップモデルらしい貫録は十分に備えており、価格なりの説得力を持っているのもまた事実ではある。1つ1つのキータッチにこだわり、ガシガシとキーを打つ道具に徹したキーボードもいいが、それ以外の部分をこれでもかと詰め込んで“こってり感”で勝負するキーボードも、また違った魅力を放っているのは間違いない。

advertisement
Bluetooth デバイスの接続画面(写真=左)。ドライバの「IntelliType Pro」を導入するとキーボードの詳細設定が行えるようになる(写真=中央)。マウスとは別に、ナビゲーション パッドの移動速度を変更できるのは便利だ(写真=右)
こちらはマウスドライバ「IntelliPoint」の画面(写真=左)。キーボードと同様、ドライバを導入しないとマウスの持つポテンシャルをフルに生かせない。アプリケーションごとにボタンの機能を割り当てられる(写真=中央)。ドライバ画面で電池寿命とパフォーマンスの優先を決められる(写真=右)

PC USER編集部Tのインプレッション

 Wireless Entertainment Desktop 7000譲りの斬新なデザインと多機能ぶりには一見の価値がある。7000と比較した場合、明るいシルバーを基調としたカラーや、新搭載のキーボードバックライト、鏡面仕上げのMicrosoftロゴが高級感をさらに向上させている印象だ。USBハブ機能を持つ充電スタンドは置き場所に困るが、マウスとキーボードを同時に充電できるのは便利。

 一方、変則的なキーレイアウトも継承しているため、長文をバリバリ入力したり、ショートカットを多用する人には向かないだろう。しかし、Windows Media Centerを常用している人はもちろん、リビングの大画面TVやプロジェクターに接続して使うホームシアターPCと組み合わせるのに見栄えのするワイヤレスキーボード&マウスを探している人にとっては、最適な選択肢かもしれない。Bluetoothを使うことで数メートル離れた場所でも問題なく操作できることに加え、白く光るキーボードバックライトと静かなキー入力音が暗い部屋で映画鑑賞をしている場合に重宝する。

PC USER編集部Hのインプレッション

 以前取り上げたWireless Entertainment Desktop 7000に比べて明らかに便利と感じるのは、何といっても充電機能だ。ワイヤレスモデルのアキレスけんは不意のバッテリー切れにあるが、これを解消しつつ、充電器をUSBハブにすることで利便性を高めている。ただ、せっかくのUSBポートにアクセスしづらく、接続できるUSB機器もスリムタイプに限定されるのはもったいない。暗所では重宝するキーボードバックライトはともかく、そのほかの新機能は“付加価値”といえるものが大半で、それらに対してWireless Entertainment Desktop 7000の2倍近い金額を払えるかというと、正直悩ましいところ。

 キーボードとして考えると、不規則な配列やキーによってクリック感が大きく異なるのはいただけないが、「巨大なリモコン」として見ればマウス操作が可能なナビゲーション パッドの搭載を含めて、なかなか便利といえるだろう。

 主なスペックは下記の通りだ。

AMP 非対応のコンテンツです。こちらからご覧ください。

AMP 非対応のコンテンツです。こちらからご覧ください。

前のページへ |       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.