新Atomと新色を採用、Ecoにも配慮したNetbook――「VAIO W」:2010年PC春モデル
Netbookの「VAIO W」は、Pineview-Mこと新型Atom N450を採用し、新色のブルーを追加。店頭モデルのOSはWindows 7 Starterに切り替えた。オプション類も拡充している。
- VAIO 2010年春モデル全体の概要はこちら→2010年PC春モデル:ソニー、CULVノートからCore i搭載機まで「VAIO」春モデルを一挙発表
店頭モデルは新型Atomを搭載し、新色のブルーも含む3色で展開
「VAIO W」はCPUにAtom Nを採用したNetbookだ。店頭販売向けの標準仕様モデルは、2009年7月発売の初代機が継続販売されてきたが、2010年春モデルではアーキテクチャやOSを世代交代し、カラーバリエーションを増やした新機種が登場した。
ラインアップは、ホワイトの「VPCW219AJ/W」、ピンクの「VPCW219AJ/P」、そして新色のブルーを採用した「VPCW219AJ/L」の3モデルだ。いずれも発売は1月23日の予定で、実売価格は7万円前後と予想される。
CPUは従来機のAtom N280(1.66GHz)から、メモリコントローラとグラフィックス機能のIntel GMA 3150を統合したAtom N450(1.66GHz)に変更。3チップ構成だったプラットフォームがCPUとIntel NM10 Expressチップセットの2チップ構成になり、TDP(熱設計消費電力)が下がっている。
プリインストールOSはWindows XP Home Edition(SP3)から32ビット版Windows 7 Starterに切り替わった。付属ソフトは、2010年春モデルの特徴となる独自の写真・動画管理ソフト「PMB VAIO Edition」(VAIOクリエーション非対応)やサポートソフトの「VAIO Care」、オフィススイートのOffice Personal 2007(2年間ライセンス版)などを備えている。
そのほかの基本スペックは、HDDが160Gバイト(5400rpm)から250Gバイト(5400rpm)に増量した以外、変更はない。メインメモリは1GバイトDDR2 SDRAM(1Gバイト×1/PC2-5300)を搭載する。液晶ディスプレイはLEDバックライトを採用した1366×768ドット表示の10.1型ワイド(VAIOディスプレイ)だ。
通信機能はIEEE802.11b/g/n(送受信最大150Mbps)の無線LAN、100BASE-TXの有線LAN、Bluetooth 2.1+EDRを装備。インタフェース類は、2基のUSB 2.0、アナログRGB出力、ヘッドフォン、マイク、有効画素数31万画素のWebカメラ、メモリースティック デュオ(PRO-HG対応)用とSDメモリーカード(SDHC対応)用のスロットを備える。
本体サイズは267.8(幅)×179.6(奥行き)×27.5~32.4(高さ)ミリ、重量は約1.19キロだ。ボディで使われているプラスチック部品のうち約80%を再生プラスチック材料とすることで、部品製造におけるCO2排出量を約10%削減した。バッテリー駆動時間は標準で約3.5時間、オプションのLバッテリーで約9時間とされている。
本格CTO対応の直販モデルは健在、オプションも拡充
ソニースタイル直販のVAIOオーナーメードモデルは2009年秋冬モデルで本格的なCTOに対応したが、CPUを変更した2010年春モデルでも同様に、ボディカラーや基本スペック、OS、付属ソフトなどの構成がカスタマイズできる。標準仕様モデルと同時発売され、最小構成価格は4万9800円だ。
プリインストールOSは32ビット版Windows 7 Home Premiumのほか、Windows 7 Professionalのダウングレード代行インストールサービスによる32ビット版Windows XP Professional(SP3)も用意されている。メインメモリは7 Home Premium選択時のみ2GバイトDDR2 SDRAMを選択可能だ。データストレージは320GバイトHDD(5400rpm)や64GバイトSSDを搭載できる。
そのほか、内蔵ワイヤレスWANモジュール(FOMA HI-SPEED対応)やLバッテリー、英字配列キーボード、メッセージ刻印サービス、継続展開される直販限定カラーのブラウン、スパークリングホワイトなどが選べる。
なお、ボディに合わせたカラーのキャリングポーチとUSBマウスをセットにした別売のアクセサリーキットは、新色のブルー向けにブラックモデル「VGP-AKW1/B」(予想実売価格4980円前後)が追加された。また、ブラウンのカラーを用いたハンドル付きのキャリングケース「VGP-CKW1/T」(予想実売価格4980円前後)も同時発売される。
VAIO Wシリーズ店頭モデルの概要(その1) | ||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
シリーズ名 | モデル名 | タイプ | 従来比較 | CPU | メモリ | HDD | OS | 実売 |
VAIO W | VPCW219AJ/W | 1スピンドル | アーキテクチャ変更 | Atom N450(1.66GHz) | 1024MB(DDR2) | 250GB | 32ビット版7 Starter | 7万円前後 |
VPCW219AJ/P | 1スピンドル | アーキテクチャ変更 | Atom N450(1.66GHz) | 1024MB(DDR2) | 250GB | 32ビット版7 Starter | 7万円前後 | |
VPCW219AJ/L | 1スピンドル | アーキテクチャ変更 | Atom N450(1.66GHz) | 1024MB(DDR2) | 250GB | 32ビット版7 Starter | 7万円前後 | |
VAIO Wシリーズ店頭モデルの概要(その2) | ||||||||
シリーズ名 | モデル名 | 液晶 | 解像度 | チップセット | 光学ドライブ | GPU | TV機能 | 重量 |
VAIO W | VPCW219AJ/W | 10.1型ワイド | 1366×768 | Intel NM10 | - | CPU統合 | - | 約1.19キロ |
VPCW219AJ/P | 10.1型ワイド | 1366×768 | Intel NM10 | - | CPU統合 | - | 約1.19キロ | |
VPCW219AJ/L | 10.1型ワイド | 1366×768 | Intel NM10 | - | CPU統合 | - | 約1.19キロ |
関連記事
特集:2010年PC春モデル 第2世代のWindows 7最新モデル、どれを買う!?
Windows 7搭載PCが最新アーキテクチャでフルモデルチェンジ!! PC各社の新モデル情報が一覧で確認できる!!2010年PC春モデル:ソニー、CULVノートからCore i搭載機まで「VAIO」春モデルを一挙発表
ソニーはVAIOの2010年春モデルを1月23日に発売する。注目はCULVノートPCの「VAIO Y」と16.4型フルHD液晶を備えたハイスペックノートPCの新生「VAIO F」だ。2010年PC春モデル:ソニーが長時間駆動&デュアルコアの13.3型ノートでCULV戦線へ乱入――「VAIO Y」
新シリーズの「VAIO Y」は、CULV版CPUを採用した低価格帯の13.3型モバイルノートPC。標準バッテリーで約9時間、Lバッテリーで約13.5時間のスタミナを備える。2010年PC春モデル:Core i3/i5/i7と広色域16.4型フルHD液晶を備えたハイグレードノート――「VAIO F」
AV機能重視のノートPC「VAIO F」は、ダブル地デジチューナーやダビング10対応のテレビ機能を継承したうえで、クリエイティブ用途までカバーする仕様強化がなされた。2010年PC春モデル:最新CPUとともにフルモデルチェンジした13.3型モバイルノート――「VAIO S」
13.3型モバイルノートPC「VAIO S」は、CPUにCore iシリーズ、ディスプレイに16:9液晶を採用し、ボディデザインも改めた。直販モデルは全6色と豊富なカラバリを用意する。2010年PC春モデル:Core i全面採用と8色展開で勝負する14型ワイドノート――「VAIO C」
デザインとパフォーマンスの両立を図る14型ワイドノートPC「VAIO C」の2010年春モデルは、ボディをそのままに、中身をCore i世代に一新。カラバリも増強した。2010年PC春モデル:15.4型ビジネスVAIOノートがCore iとWin 7でリニューアル――「VAIO B」
ビジネス向けの15.4型ワイドノートPC「VAIO type BZ」が、Core iシリーズやWindows 7を採用した「VAIO B」に生まれ変わった。店頭モデルも新たに追加している。2010年PC春モデル:64ビット版Windows 7 Pro搭載の12.1型ビジネスモバイルノート――「VAIO G」
ビジネス向けモバイルノートPC「VAIO G」の新モデルが約1年ぶりに登場。12.1型スクエア液晶搭載のボディを継承しつつ、基本スペックの強化やOSの世代交代を行った。2010年PC春モデル:薄型/小型VAIOノートの直販モデルに新色が登場――「VAIO X」「VAIO P」
Atom Zを搭載した薄型ノート「VAIO X」と小型ノート「VAIO P」の直販モデルに新色が加わった。店頭販売向けの標準仕様モデルは、2009年秋冬モデルが継続販売される。2010年PC春モデル:独自ソフトでAV機能を強化した液晶一体型PC――「VAIO L」「VAIO J」
液晶一体型デスクトップPC「VAIO L」および「VAIO J」の2010年春モデルは、基本仕様を継承しつつ、ソニー独自ソフトの追加などで使い勝手を高めた。2009年PC秋冬モデル:ウワサの「VAIO X」など、ソニーがWindows 7搭載PCを一挙発表
Windows 7を搭載したソニーの2009年PC秋冬モデルが10月22日に一斉発売される。目玉となるモデルは、ティーザー広告が話題を集めた薄型軽量ノートPC「VAIO X」だ。2009年PC秋冬モデル:直販モデルで本格CTO開始、“7”やSSD、2GBメモリ選択可能に──「VAIO W」
7月に登場したNetbook「VAIO W」は、VAIOオーナーメードモデルで新色の追加と本格CTOを開始。Windows 7 Home Premiumや64GバイトSSD、メモリ増量などのメニューを選択できるようになった。発熱と騒音もチェック:「VAIO W」をSSDで爆速にしてみた
いよいよ発売が明日に迫った「VAIO W」。デザインとWXGA液晶ディスプレイが魅力的なソニー初のNetbookを一足先にSSD化し、各種ベンチマークテストを実施した。発売直前、分解レビュー:ソニー初のNetbookは中身も美しいのか?――「VAIO W」を丸裸にした
洗練されたデザインと高解像度のワイド液晶ディスプレイが魅力的な「VAIO W」シリーズ。その中身はどうなっているのか、開発者に分解してもらい、内部構造をチェックした。山田祥平の「こんなノートを使ってみたい」:ただのNetbookじゃ、VAIOになれぬ
VAIO WはAtom N280を採用した“正統派”Netbookだ。しかし、コストを抑えていてもVAIOたる品位を身に付けなければならない。VAIO Wに盛り込まれたVAIOの品位とは?これぞ低価格ミニノートの決定版!?:ソニーが満を持して投入した“WXGA液晶”Netbook――「VAIO W」徹底検証
国内メーカーがこぞってNetbookを投入する中、ついにソニーが重い腰を上げた。同社初のNetbook「VAIO W」シリーズは何が違うのか、その実力をじっくりチェックする。動画で見る「VAIO W」
ソニーが満を持して投入するNetbookが「VAIO W」シリーズ。“VAIOらしさ”を盛り込んだという本機は、どのようなデザインか、動画でチェックしてみよう。ソニーが考えるNetbook市場、「VAIO W」の勝算は
ソニーは国内メーカー数社に遅れること数カ月、初のNetbook「VAIO W」を発売する。後発組ならでは、そしてVAIOならではの特徴を取り入れたという本機は、どこまで本気なのか。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.