インタビュー

U1 hybridとSkylightの日本展開は?──レノボ・ジャパンのデイビット氏に聞いてみた(1/3 ページ)

ThinkPadを始めとするレノボ製品の日本市場展開を切り盛りする同社の執行役員を直撃。CESで注目されたあのモデルの日本市場への投入は実現するのか?

新製品ラッシュ! あふれるオーダー! レノボ・ジャパンの2010年はどうなる?

同社広報が「これは厳しい」と難色を示した質問にもにこやかに回答するレノボ・ジャパン SMBコンシューマー事業部執行役員のニコル・デイビット氏

 2009年に発表したThinkPad X100eやThinkPad Edge 13”から始まって、2010 Internarional CESのユニークな展示モデルや1月7日に発表したTシリーズ、Wシリーズの新製品など、注目製品のアナウンスが続いているレノボ・ジャパン。Arrandale世代のCore i5-520Mを始めとするインテルの最新ノートPCプラットフォーム「Calpella」を採用したThinkPad T410sはその膨大なオーダーに納品が追いつかないほどの人気だと聞く。

 また、2010 CESで披露されたユニークなギミックを採用する「IdeaPad U1 hybrid」や軽量薄型のSnapdragon搭載デバイス「Skylight」は、「おお、これは使ってみたい」というユーザーの声を日本でもよく聞くものの、日本市場への投入については、まだ明らかになっていない。

 「え、ThinkPad X100eにはインテルプラットフォームも存在するの?」という“うわさ”など、ThinkPadやIdeaPadの気になる疑問をレノボ・ジャパンで同社製品のマーケティングやプロモーションを担当するSMBコンシューマー事業部執行役員のニコル・デイビット氏に聞いた。

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── 2010年に発表したThinkPad T510、T410、そしてT410sが大変多くのユーザーから注文を受けたそうですが、このように高い人気を得られた理由は?

デイビット レノボとしても、このように多くのオーダーを受けたことは予想を超えた状況だった。特にTシリーズはプレミアムなモデルで、最新の技術を求めているユーザーから支持されている。今回発表されたモデルはインテルの最新プラットフォーム「Calpella」(開発コード名)を採用してパフォーマンスが向上したこともあって注目を集めている。

── ThinkPad X100e、ThinkPad Edge 13”で、ThinkPadシリーズでは初めてカラーバリエーションを用意しましたが、ユーザーからどのような反響が届いていますか?

デイビット 従来のThinkPadシリーズは規模が大きい法人市場を重視しており、デザインより高い運用管理機能などが注目されていた。ThinkPad Edgeシリーズは、これから成長する可能性が高い、規模の比較的小さい企業(SMB)向けの市場もターゲットにしている。このセグメントのユーザーは、従来の法人向けとは異なる側面からノートPCを評価する。例えば、法人ユーザーは長い製品サイクル(長く使うために、最初から高機能で高性能であること)を重視するが、SMBユーザーはデザインも重視する。

 そのため、ThinkPad Edgeなどの新しいラインアップの開発では、従来と同様に信頼性と堅牢性を維持し、キーボードやトラックポイントの使いやすさも継承しつつ、現代的なデザインを取り入れた。グロッシーな質感の天面や、側面に配置したメタルバンドもその一例だ。

 ThinkPad X100eは、法人とSMBに加えてコンシューマー市場も対象にしている。法人向けにはブラックモデルを提供するが、コンシューマー向けには店頭でホワイトモデル、Webサイト限定のダイレクト販売ではレッドモデルを用意した。レッドモデルをダイレクト販売限定にしたのは、IdeaPadの店頭販売で人気の高いカラーバリエーションがホワイトモデルだったからだ。ただ、ユーザーからのリクエストやダイレクト販売の状況をみて、店頭で3つのカラーバリエーションを展開する可能性はある。

定格動作クロック2.4GHzのCore i5-520Mを搭載したThinkPad T410sは、発表直後から高い人気を集め、全世界で膨大な数のオーダーが発生したという(写真=左)。ThinkPad X100eにはThinkPadシリーズで初めて「赤いボディ」が用意された(写真=右)
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