インタビュー

「スレート、Netbook、ノートPCは共存共栄する」――ASUS、ジョニー・シー会長が語るアップルをモデルに世界3位へ(2/2 ページ)

2010年PC冬モデルの発表に伴い、ASUSの台湾本社からジョニー・シー会長が来日。グローバルや日本での販売/成長戦略、気になる今後の展開について聞いた。

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スレートはカジュアルな利用向け、Netbookは高性能化へ

日本での投入予定も明かされた「Eee Pad」

 国内外での大幅なシェア拡大を狙うASUSだが、今後の注目すべき製品ジャンルはやはりスレート端末だろう。ASUSの日本法人は10月14日に開催した2010年PC秋冬モデル発表会後の質疑応答において、「Eee Pad」を2011年初頭に投入する計画を明らかにしており、国内のスレート端末市場にも積極的に取り組んでいく見込みだ。

 スレート端末市場の拡大が、NetbookやノートPCの市場を縮小させるとの見方もあるが、シー氏は「外部の市場調査やインテル、マイクロソフトの分析から、当初予想していたよりNetbookとスレート端末の競合する部分は小さいと見ている。したがって、市場の需要は減少傾向ではなく、むしろ新デバイスの追加による拡大傾向になり、チャンスだと考えている」と強気の姿勢だ。

 具体的な区分としては、スレート端末はメールやWebブラウズ、映像コンテンツの視聴といったカジュアルコンピューティング向け、Netbookはフル機能のPCと完全な互換性を手軽に入手でき、より主体的にコンピュータを使いたいユーザー向け、そして既存のノートPCはよりリッチなメディアの視聴や作成、ビジネスをはじめとする効率向上のためのユーザーシナリオをカバーするという。ちなみに、ASUSの日本法人によれば、Netbookは現在よりパフォーマンスが求められるようになり、「Eee PC VX6」や「Eee PC 1215N」のような12型ワイド液晶搭載モデルの市場が拡大すると予想している。

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 シー氏は「パーソナルクラウドコンピューティングという新たなデジタル時代を迎えようとしている中、ユーザーの五感に真に訴える製品をさまざまなジャンルで投入し、リーディングカンパニーを目指す。もちろん、ASUSの技術で日本のユーザーが求めるレベルの品質とデザインも提供していく」と今後の抱負を語った。


 45分程度の短いグループインタビューだったが、物腰柔らかに1つ1つの質問へじっくり丁寧に受け答えするシー氏の様子が印象的だった。

 ASUSが日本で計画通りにシェアを大幅アップできるかどうかは、販売戦略の強化やラインアップの拡充、日本向けのよりきめ細やかなローカライズ、そしてブランドイメージの認知と向上など、課題は少なくないと思われる。しかし、ASUS製ノートPCはここ数年で製品自体の品質を着実に向上させており、もはやボディデザインやハードウェア面においては、国内大手メーカーの標準的なPCより高品位に思えるものも少なくない。一番の課題はASUSが注力する品質やデザインの優位性を、国内もしくは欧米のブランド信仰が強い日本のユーザー層にどう訴えていくかだろう。

 今回の9機種16モデル一斉投入および2011年初頭に控えたEee Padによって、日本のPC業界の勢力図にASUSがどのような影響を与えるのか、その動向に注目していきたい。

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