レビュー

第5回 「VAIO P」のデータ同期ソフトを活用する第2世代VAIO P ロードテスト(2/3 ページ)

主にサブノートPCとして使う「VAIO P」では、メインPCとのデータ同期をどのように行うかが使いこなしのポイントとなる。同期ソフトは標準添付されているが……。

ACCUSYNC for VAIOを自動同期設定で便利に使う

データ同期をスケジュール指定で行うことも可能だ

 ACCUSYNC for VAIOは手動での同期のほか、自動での同期に対応しており、リアルタイムでの同期やスケジュールを指定しての同期も選べる。最初は自動同期のオプションに気付かなかったため、「いちいち慎重で、少々まどろっこしいソフトだなぁ」などと思っていたこともあったが、自動同期やスケジュールを設定しておけば、そんなことはないだろう。

 スタートメニューに登録しておいて、VAIO Pの起動時にこのACCUSYNC for VAIO自体を自動起動するようにしつつ、リアルタイム同期かスケジュール同期の設定にしておけば、基本的にデータの同期作業を意識する必要がない。リアルタイム同期にすると、必然的に「ACCUSYNC for VAIOの起動時に同期」のチェックが入る。同期のスケジュールを設定しておくのが、最も使い勝手がよい気がする。

 ただ、インターネット経由での同期ができず、LAN内接続やUSBリンクケーブルなど物理的な接続をしているPC同士でしか同期できないのは、好みが分かれるところだ。同期するのを忘れたまま外に持ち出してしまったら、どうにもならない。また、3台以上の同時接続もできないので、多数のPCを使い分けているような人間には向かない。

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 それでも、同期するPCや同期の方向が視覚的に分かるユーザーインタフェースに魅力を感じる人はいるだろうし、設定のオプションも豊富だ。同期するPCや同期の方向が見えないと落ち着かない、手動で確実に同期しないと安心できない、といったユーザーにはよいのではないだろうか。

「オプション」の項目では、さまざまな設定が行える。ACCUSYNC for VAIOの自動起動や、自動同期オプションとして、リアルタイムのほかスケジュール指定での同期も選べる

で、結局のところはどうなのか

 と、このように書くと筆者はこのソフトをあまり使っていないように思えるかもしれないが、実は結構使っている。しかも、先ほど「少々まどろっこしい」と評した手動同期で使っている。なぜなら、筆者にとっては“これくらいがちょうどいい”からである。

 オンラインでの同期ができないことは不便だが、実際のところ、それによって致命的なダメージを受けるほど切羽詰まった状態でVAIO Pを使うというシーンはまずない。そもそもVAIO Pを使って外でする仕事といったって、原稿を書いたり、打ち合わせしたり、メールでやりとりしたりするくらいのものだ。そりゃ最新の状態のファイルが必要なときもあるが、なくてもなんとかなったりする。

「Windows Live Essentials 2011」に含まれるデータ共有サービス「Windows Live Mesh」。まだ使い始めて間もないが、同期先のフォルダ位置が指定できないなど、従来のLive Syncに比べて、微妙に使いにくさを感じている

 ちなみに、本気で原稿を書くときに使っているノートPCと家の据え置きノートPCの間の同期には、ついこの間まで「Windows Live Sync」を利用していて、今はその後継の「Windows Live Mesh」を使い始めたところだが、同期先のフォルダ位置が指定できないなど、ちょっと使いにくさも感じている。

 Live Meshでの同期の相手にこのVAIO Pを含めることもできるが、あまり必然性を感じていない。手動で同期しなければ、VAIO Pにはその前の状態が残っているので、万が一、誤ってデータを消してしまうような「やっちまったなァー」状態になったとしても、サルベージできるという微妙な安心感にも繋がっている(これは気分の問題なので、データを復元できる方法はいくらでもあるとかどうとか、そういうことは関係がない)。

 かなりいい加減な理由なので、あまり共感は得られないかもしれないが、筆者にとっては、VAIO Pはこれくらい遊び半分なスタンスで使うほうがしっくりくる。もっとも、完全にこれしか使わないと決めたわけではなく、最近話題の「Dropbox」なども含めて柔軟に考えたいところだ。

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