ソニーが「VAIO」夏モデルを発表――13.3型モバイル上位機、3D対応の液晶一体型、新デザインノートが登場:2011年PC夏モデル(1/3 ページ)
ソニーは「VAIO」の2011年夏モデルを6月11日より順次発売する。13.3型モバイルノート「VAIO S」の上位機をはじめ、3D立体視対応の液晶一体型や新デザインのノートなど、計7シリーズをモデルチェンジした。
VAIO 2011年夏「標準仕様モデル」の主な特徴
ラインアップ/カラーバリエーション
- VAIO Fの下位2機を上位機と同じデザインに移行し、フルモデルチェンジ
- VAIO Eのボディデザインを一新し、フルモデルチェンジ
- VAIO Eは15.5型(EH/EL)/14型(EG)の画面サイズを用意
- VAIO Cに新カラー(ブルー)を用意
- VAIO CにDVDスーパーマルチドライブ搭載の下位機を用意
- VAIO S(SB)に新カラー(ブルー)を追加
- VAIO YはAMD Fusion APU搭載機のみ展開(インテルCPU搭載機は直販のみに)
- VAIO LにVAIOデスクトップ初の3D立体視対応モデルを追加(タッチパネルも装備)
- VAIO Jに新カラー(ホワイト、ブルー)を用意し、新アーキテクチャに移行
- VAIO F/Jにテレビチューナー非搭載のハイスペックモデルを投入
- VAIO Lにテレビチューナー非搭載のエントリーモデルを用意
ハードウェア
- VAIO F/E(EH)/Jに第2世代Core(開発コード名:Sandy Bridge)を新採用
- VAIO Eの15.5型ワイド液晶搭載機にAMD Fusion APU採用の「EL」シリーズを用意
- VAIO Cのグラフィックスを外部GPUからCPU統合型に変更
- VAIO Lの3D立体視対応モデルはフレームシーケンシャル方式を採用
- VAIO Lの3D立体視対応モデルに3D対応のHDMI入力を装備
ソフトウェア
- VAIO Fのテレビチューナー非搭載モデルに「Adobe Photoshop/Premiere Elements 9」「Photoshop Lightroom 3」を標準搭載
- VAIO F/Lの3D立体視対応モデルに3Dお絵かきソフト「Family Paint 3D」を搭載
- VAIO F/Lの3D立体視対応モデルに3D関連アプリが集まった「3Dポータル」を用意
- VAIO L/Jのタッチパネル搭載モデルにタッチ対応アプリが集まった「タッチポータル」を用意
- テレビ録画ソフト「Giga Pocket Digital」に、録画番組のメタ情報(店舗/商品)やコーナー情報を番組再生中に表示する「情報ウィンドウ」機能を追加
- VAIO JにWindowsを起動せずにWebブラウスできる「Quick Web Access」機能を搭載(タッチ機能にも対応)
- 家庭内LANに接続した機器の録画番組をネットワーク経由で視聴できる「VAIOホームネットワークビデオプレーヤー」を搭載
- 無線LAN接続でBRAVIA/Blu-ray Discプレーヤー対応機種の文字入力が可能な「リモートキーボード」機能を搭載
VAIO 2011年夏「VAIOオーナーメードモデル」の主な特徴
ラインアップ/カラーバリエーション
- VAIO Cに14型ワイド液晶搭載の「CA」シリーズを用意
- VAIO Cに集光材使用の新カラー(レッド)を用意
- VAIO Sに23.3ミリ厚のハイスペック機「SA」シリーズを追加
- VAIO S(SA)は3色(グロッシーブラウン、オールブラック、ライトシルバー)を用意
- VAIO S(SB)に新カラー(シルバー、ピンク)を用意
- VAIO Y(YA)に新カラー(ボルドー)を用意、直販モデルはインテルCPU採用
- VAIO Lにカラーフレーム(ピンク、パープル、ブルー、グリーン)を用意
- VAIO Jに新カラー(ベージュ、レッド)を用意
- VAIO Jはフレームのカラーも選択可能(ホワイト、ブラック)
- VAIO Jは液晶一体型PC初の刻印サービスに対応
ハードウェア
- VAIO FはCore i7-2820QM/2720QMや512G/256GバイトSSDなどを選択可能
- VAIO EはCore i5-2520MやGeForce 410M(1G/512Gバイト)、8Gバイトメモリ、750GバイトHDDなどを選択可能
- VAIO C(CB/15.5型)はCore i7-2620MやRadeon HD 6630M(1Gバイト)、8Gバイトメモリ、750GバイトHDD、1920×1080ドット液晶、英語キーボードなどを選択可能
- VAIO C(CA/14型)はCore i7-2620MやRadeon HD 6470M(512Mバイト)、8Gバイトメモリ、750GバイトHDD、1600×900ドット液晶、英語キーボードなどを選択可能
- VAIO S(SA)に1600×900ドット表示の13.3型ワイド液晶を搭載
- VAIO S(SA)に“Exmor”CMOSセンサー搭載Webカメラ(有効画素数131万画素)を装備
- VAIO S(SA)はCore i7-2620Mや8Gバイトメモリ、1T/512G/256GバイトSSD(クアッド)、128GバイトSSD(シングル)などを選択可能
- VAIO S(SB)はCore i7-2620Mや8Gバイトメモリ、128GバイトSSD(シングル)などを選択可能(従来機よりシンプルな構成に)
- VAIO Y(YA)はCore i5-470UM/i3-380UMや8Gバイトメモリ、256G/128GバイトSSD、500GバイトHDDなどを選択可能
- VAIO LはCore i7-2820QM/2720QMや3TバイトHDDなどを選択可能
- VAIO JはRadeon HD 6470M(512Mバイト)や8Gバイトメモリなどを選択可能
ソフトウェア
計7シリーズを一挙にモデルチェンジ
ソニーは6月7日、「VAIO」の2011年夏モデルを発表した。店頭販売向けの標準仕様モデルと、購入時に仕様が選べるソニーストア直販のVAIOオーナーメードモデルを用意し、2011年6月11日より順次発売する。
モデルチェンジしたのは計7シリーズ。内訳は、AV機能を重視した16型/16.4型ノート「VAIO F」、集光材により光を放つボディが個性的な14型/15.5型ノート「VAIO C」、新デザインを採用したシンプルな構成の14型/15.5型ノート「VAIO E」、フルフラットボディのハイスペックな13.3型モバイルノート「VAIO S」、低価格帯の11.6型モバイルノート「VAIO Y」、多機能な24型フルHD液晶一体型「VAIO L」、スタンダードな仕様の21.5型フルHD液晶一体型「VAIO J」だ。
標準仕様モデルについては、VAIO Fの下位2機、VAIO E、VAIO Jに第2世代Core プロセッサー・ファミリー(開発コード名:Sandy Bridge)のCPUと、それに対応したノートPC向けプラットフォーム(開発コード名:Huron River)を初採用し、VAIO EにはCPUとGPUを同じダイに統合したAMDのFusion APUであるE-350(1.6GHz)+Radeon HD 6310も導入することで、2011年春モデルにおいて最新アーキテクチャへの移行が見送られてきたシリーズが最新仕様となった。
VAIO Fの下位2機とVAIO Eはボディデザインも変更し、フルモデルチェンジを果たしている。VAIO LにVAIOの液晶一体型としては初めて、3D立体視対応モデルを追加しているのも目新しい。VAIO CとVAIO Sには新しいボディカラーを採用した。
VAIOオーナーメードモデルでの注目は、VAIO Sの上位機として投入した「SA」シリーズだ。従来の「SB」シリーズに比べて、液晶の解像度やカメラを強化し、ボディカラーも変更しており、よりハイグレードなモバイルノートPCを求める層にアピールする。
VAIO Cの14型ワイド液晶搭載機やVAIO YのインテルCPU搭載機も直販モデルのみの取り扱いだ。また、各シリーズで標準仕様モデルよりハイスペックな構成を組めるほか、VAIO LやVAIO Jではフレーム部分のカラーも選べるなど、PCのスペックとデザインを柔軟にカスタマイズできる。
それでは以下に各シリーズの概要を見ていこう。
VAIO Sの直販ハイスペックモデルが目立つモバイルノート
13.3型ワイド液晶搭載のモバイルノートPC「VAIO S」は、ハイスペックな「SA」シリーズをVAIOオーナーメードモデルに追加した。
従来の「SB」シリーズと比較して、液晶の解像度を1366×768ドットから1600×900ドットに高め、薄暗い場所でもノイズが少ない“Exmor”CMOSセンサー搭載のWebカメラ(有効画素数131万画素)を採用するとともに、カラーバリエーションを一新している。ボディカラーは、光沢ブラウンの天面と細かい模様が入ったゴールドのアルミパームレストで高級感を演出したグロッシーブラウンに加えて、単色のオールブラックとライトシルバーの計3色から選べる。
また、天面と底面に用いたマグネシウム合金シャシーはごくわずかに薄くなっており、本体厚はVAIO S(SB)の23.9ミリから23.3ミリになった。本体サイズは331(幅)×224.5(奥行き)×23.3(高さ)ミリ、重量は約1.54キロ以上だ。バッテリー駆動時間は標準で約8~9.5時間、底面に装着するオプションの拡張バッテリーと組み合わせれば、約15.5~19時間まで延ばせる。
基本スペックは2コア/4スレッド対応のCore i7-2620M(2.7GHz/3.4GHz)や8Gバイトメモリ、最大1TバイトのクアッドSSD(RAID 0)、ワイヤレスWANなどが選択可能だ。チップセットはIntel HM67 Express、外部GPUはAMD Radeon HD 6630M(グラフィックスメモリ1Gバイト)を採用し、CPU内蔵のIntel HD Graphics 3000と外部GPUをスイッチで切り替えて利用できる。
一方のSBシリーズは店頭販売向けの標準仕様モデルも用意。基本スペックの変更はHDD容量の底上げにとどまるが、春モデルで直販のみの展開だったカラーのブルーが選べるようになった。また、VAIOオーナーメードモデルでは新色としてシルバーとピンクが加わっている。
ただし、SAシリーズの投入に伴い、SBシリーズのVAIOオーナーメードモデルはCTOメニューが簡素化され、クアッドSSD構成が選べなくなったほか、外部GPUがAMD Radeon HD 6470M(グラフィックスメモリ512Mバイト)に抑えられた。
なお、モバイルノートPCは11.6型ワイド液晶搭載の「VAIO Y」もモデルチェンジした。標準仕様モデルはHDDを強化したAMD Fusion APU搭載の「YB」シリーズのみとなり、新色のボルドーを追加したインテルCPU搭載の「YA」シリーズはVAIOオーナーメードモデルのみで取り扱うようになった。なお、春モデルに用意された13.3型ワイド液晶搭載モデルは販売終了だ。
※メーカーより、VAIO(YA)の新カラーについて修正がありました(2011年6月10日/PC USER編集部)。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.