「ブレイク直前! を連発している感じ」――TDP 65ワットの「Llano」が登場:古田雄介のアキバPickUp!(1/4 ページ)
GPUとCPUを統合したAMDのLlanoは、多くのショップからブレイク候補に推されるものの、「ラインアップが充実すれば」「知名度が高まれば」など最後の一押し待ちといった状況が続いている。そこに、TDPが従来品より大幅に下がった新モデルが投入された。はたして・・・…!?
「A8-3800待ちってことですかね」――FM1対応プロセッサーにA6-3500とAthlon II X4 631が加わる
8月ごろから登場がウワサされていたTDP 65ワットのFusion APU(Llano)「A6-3500」が、先週複数のショップに入荷した。Llanoはこれまでに、クアッドコアCPUとミドルレンジクラスのGPUを統合した「A8-3850」と「A6-3650」が登場しているが、どちらもTDPは100ワットに達している。今回加わったA6-3500は、動作クロック2.1GHzのトリプルCPUコアと、A6-3650と同じGPU「Radeon HD 6530D」を採用しており、従来どおりの描画性能と省エネ性能を両立しているのがポイントだ。対応ソケットはFM1で、価格は9000円弱。
また、同時にLlanoで初めてGPU機能をカットした、CPUコアのみのプロセッサ「Athlon II X4 631」も出回っている。2.6GHz動作のクアッドコアCPUで、こちらはTDPが100ワットとなる。価格は7000円前後だ。
A6-3500は登場以来、各ショップでそこそこのペースで売れている様子。ただし、ヒットと呼べる状態にはまだ達していないとの意見が大半だった。TSUKUMO eX.は「TDPの低いラインアップが登場したのはいいんですが、トリプルコアということで、足踏みしているユーザーは少なくないでしょうね。もう少ししたら、4コアでTDP 65ワットの『A8-3800』が登場するというウワサも普通に流れていますし、買い気がそちらに流れている感じもあります」と語る。
それでも、「ミドルレンジ並みのグラフィックがCPU込みで8000円弱と考えると、相当安いのは確かです。TDP的にも小型マシンに向いていますし、安くてゲームがまずまず楽しめるマシンを組むなら、最適なモデルでしょう」(PC DIY SHOP FreeT)といった評価も受けており、「知名度さえ、もうちょっとあれば」(同上)人気が出るという期待もかけられていた。
一方で、Athlon II X4 631の評価は厳しめだ。某ショップは「Socket FM1対応のA75マザーを買う人は、Fusion APUを目当てにしている人が大半なのに、なぜGPUを省くのか意味が分かりません。メーカーに卸すラインアップとして存在してもいいとは思いますが、自作市場に投入するのは暴挙に近いでしょう」と手厳しい。
なお、A6-3500やこれまでのLlanoと同じように、Athlon II X4 631にレースゲーム「DiRT 3」のダウンロードクーポンを付属するショップも複数みかけた。その中のあるショップは「いや、Athlon II X4の場合はただのCPUですから、グラフィックスカードがないとDiRT 3が満足に楽しめないと思いますよ。段ボールを開けて、こっちにもダウンロードクーポンがついててびっくりしました」と話していた。
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