レビュー

Web直販だけのハイスペックな薄型軽量ノート――「dynabook R731/W4UD」を駆る最高級モバイルが5万円オフ(4/5 ページ)

性能、機能、使い勝手、薄型軽量、駆動時間など、モバイルノートPCに求められる要素は多く、すべてを満たすのは至難の業だ。「dynabook R731」はその難題に正面から挑んだ質実剛健なモバイルノートPCといえる。今回はハイスペックな直販モデルを試した。

ハイパフォーマンスをベンチマークテストで実証

 dynabook R731/W4UDのスペックを改めて紹介すると、Core i7-2640M vPro(2.8GHz/最大3.5GHz)、4Gバイトメモリ、256GバイトSSD、Blu-ray Discドライブ、Intel HD Graphics 3000、64ビット版Windows 7 Professional(SP1)という内容だ。このハイスペックな構成でベンチマークテストを実施した。

dynabook R731/W4UDのデバイスマネージャ画面

 Windowsエクスペリエンスインデックスのスコアは下に掲載した画面の通りだ。CPU内蔵のグラフィックス機能を利用していることもあり、グラフィックスのサブスコアは4.7にとどまったが、プロセッサのサブスコアは7.1と優秀で、プライマリハードディスクも6.7と高い値を記録している。

 SSDの性能については、CrystalDiskMark 3.0.1(ひよひよ氏作)で測定した。リード、ライトとも公称値(リード220Mバイト/秒、ライト180Mバイト/秒)に近い性能が出ているほか、ランダムの4Kバイトリード/ライトのスコアもよく、Serial ATA 3GbpsのSSDではバランスのとれた性能を発揮している。

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Windowsエクスペリエンスインデックスのスコア(画面=左)。CrystalDiskMark 3.0.1のスコア(画面=右)

 PCMark 7とPCMark Vantageについては、同じ光学ドライブ内蔵型の薄型軽量ノートPCとして「FMV-LIFEBOOK SH76/E」のテスト結果も併記したが、基本スペックで上回ることから、1枚上のスコアをマークしている。Core i7とともに、ストレージ性能の高さが効いているのだろう。

 3Dグラフィックス系ベンチマークテストの結果は、CPU内蔵グラフィックス(Intel HD Graphics 3000)のモデルとしては標準的か少し低い程度だった。ほかのIntel HD Graphics 3000搭載モバイルノートPCと同様、息抜きに遊ぶようなカジュアルゲームなら十分楽しめるだろうが、本格的なゲームのプレイは困難だ。

PCMark 7のスコア(グラフ=左)。PCMark Vantageのスコア(グラフ=右)
3DMark Vantageのスコア(グラフ=左)。MHFベンチマーク【絆】のスコア(グラフ=中央)。ストリートファイターIVベンチマークのスコア(グラフ=右)

バッテリー駆動時間、静音性、放熱性はどうなっているのか?

 バッテリー駆動時間はBBench 1.01(海人氏作)を利用して測定した。無線LANでインターネットに常時接続し、「60秒間隔でのWeb巡回(10サイト)」と「10秒間隔でのキーストローク」の設定で測定している。Windows 7の電源プランは標準の「バランス(ディスプレイ輝度40%)」を利用した。

 この条件でのバッテリー駆動時間は7時間16分(残り5%)と、約13時間という公称値には遠くおよばなかったが、常時接続環境で高めの輝度ということを考慮すると、かなり優秀な結果が得られた。より省電力を重視した電源プランに設定し、輝度をもっと下げるなどすれば、さらなる長時間駆動にも対応できるだろう。

 静音性に関しては、アイドル時は静かだが、システムに負荷をかけるとそれほど強い負荷でなくともファンがはっきり回っていると分かる程度の音が発生し、4スレッドを同時実行するような高負荷作業が続くと、かなりの音量まで上がる。

 ボディの発熱は底面が中心だ。底面はかなり熱くなるが、手がよく触れるパームレストにまではあまり伝わってこない。dynabook R731/W4UDは底面の左パームレスト直下に吸気口があるため、ヒザの上などに本体を置いて、ここをふさがないように注意したい。

 こうした静音性と放熱性については、通常電圧版Core i7をはじめとするパフォーマンスの高さとのトレードオフが多少見られるところだ。

暗騒音32デシベル/室温23度の環境で本体手前5センチに騒音計を設置し、動作音を測定した結果(グラフ=左)。MHFベンチマーク【絆】を3回実行した直後のボディ表面温度を放射温度計で測定した結果(グラフ=右)

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