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“トランスフォーマー”な「ThinkPad」がCES Unveiledで登場2013 International CES(1/2 ページ)

その年の注目製品が一堂に会すCESのスターターイベントで、毎回ユニークな展示を行うLenovoが、ディスプレイ取り外し式の「ThinkPad Helix」を公開した。

2013年のUnveiledも主役はLenovoだった

歓迎イベントの側面も持つ“Unveiled”で、CESはいつも陽気に華やかにスタートする

 2013 CES公式イベントのスタートとなる「CES Unveiled」が、正式開幕の“前前”日となる1月6日(現地時間)に行われた。その年のCESで注目したい(と主催する米国家電協会が推薦する)製品を展示する約70企業が一堂に会すCES Unveiledは、初めてお披露目される参考展示なども多い。

 特に、LenovoはCES Unveiledを重視しており、過去にクラムシェルタイプのノートPCからディスプレイが分離してタブレットデバイスに変わる製品の先駆けとなった「IdeaPad U1 Hybrid」や、1台のThinkPad X1でWindows OSとAndroidを切り替えて利用できる「ThinkPad X1 Hybrid」などを公開してきた。

 そのLenovoは、2013年のCES Unveieldで「ThinkPad Helix」と呼ぶ“トランスフォーマー”タイプのノートPCなど、初公開となるモデルを複数展示していた。ThinkPad Helixは、“Ivy Bridge”世代のCore i5クラスCPUを搭載したスレートタイプのタブレットPCに、標準でキーボード搭載のドッキングステーションが付属する。ドッキングステーションと接続すると、クラムシェルスタイルのノートPCとして利用できる仕組みだ。

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ThinkPad Helixは、11.6型フルHD液晶ディスプレイを搭載したクラムシェルノートPCながら、ディスプレイ部分を取り外すとスレートタイプのタブレットPCとして利用できる。関係者によると、12型以下のディスプレイを搭載するThinkPad Xシリーズは、今後Helixシリーズに集約する可能性があるという

 本体とドッキングステーションの接続部は、ガイドになるピンやワンタッチでリリースできるロック機構を用意して、接続も取り外しも小さい力で簡単にスムーズに行えた。接続部の天板側は可動のフードで内部を覆っているが、その覆いを広げると本体側のファンスリットが確認できた。

 参考展示モデルなので、出荷する製品と同じなのかは不明だが、デバイスマネージャで確認したハードウェア構成では、CPUがCore i5-3427U(1.8GHz、Turbo Boost Technology有効時で最大2.8GHz)で、データストレージは容量128GバイトのC400だった。無線接続としては、Centrino Advanced-N 6205による無線LANとBluetoothが利用できる。

 ディスプレイのサイズは11.6型ワイドながら1920×1080ドット(フルHD)の高解像度を実現している。インタフェースのほとんどはタブレットPCとなる本体側に搭載し、2基のUSB 3.0とMini DisplayPort、Mini HDMIを備える。さらにNFCやLTEも搭載する。キーボードはアイソレーションタイプで、その形状とレイアウトは現在のThinkPadシリーズに近い。

 バッテリーは本体側とドッキングステーションのそれぞれに内蔵する。バッテリー駆動時間は本体側で5時間。ドッキングステーション側も合わせると10時間の連続駆動が可能だという。重さは、本体だけで約835グラム、ドッキングステーションと接続した状態で約1.67キロになる。

ThinkPad Helixの左側面と背面、そして、右側面。液晶ディスプレイ上部にある赤いドットは、内蔵するスタイラスペンのトップだ
ヒンジ部分には天板側にカバーを用意している(写真=左)。このカバーを開くと本体側にファンスリットがあるのが確認できる(写真=中央)。デバイスマネージャで展示機材の構成を確認した(写真=右)
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