レビュー

紙のノート代替を提案する2in1「dynaPad N72」のパフォーマンスを検証する12型で世界最薄最軽量(5/5 ページ)

東芝から2in1の新製品「dynaPad N72」が登場する。高性能なデジタイザペンやオリジナルアプリによって「創造的思考のためのインテリジェント・ツール」をうたう同製品だが、肝心のパフォーマンスをチェックした。

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バッテリー駆動時間はもう一歩 放熱性は厳しいか

 Webブラウズとテキスト入力を想定したBBench 1.01におけるバッテリー駆動時間の計測では、満充電から4時間22分動作した。バッテリー駆動時間の公称値7時間には及ばなかった。


BBenchでバッテリー残り50パーセント時点の記録

 動作中の発熱を見てみよう。FINAL FANTASY XIVベンチを2回以上回して放射温度計で計測したところ、タブレット裏面の最高温度は、48.8度(右側中央部)。同時にHWiNFO64でCPU内部の温度を確認すると、Core Maxで最高85度となった。CPUが自身を保護するために動作を停止する「Tjunction温度」は90度に設計されているので若干の余裕はあるが、発熱面は少し気になるところだ。製品版でのチューニングに期待したい。


ベンチマークテストを数回行った後に、放射温度計で本体背面の温度を計測したところ

ベンチマークテストの概要

  • バッテリー駆動時間テスト
    1. BBench 1.01

※電源プラン「バランス」+輝度40%固定+無線LAN接続+Bluetoothオン。BBench 1.01(海人氏・作)にて「60秒間隔でのWeb巡回(10サイト)」と「10秒間隔でのキーストローク」、満充電の状態からバッテリー残量が残量5%までの時間を計測

  • 発熱テスト
    • 放射温度計(シンワ製、レーザーポイント機能付き)でボディ表面温度を実測(室温19度)

まとめ

 dynaPad N72の魅力は、その絶対的な”軽さ”と”薄さ”から生まれるデジタルノートとしての使いやすさだ。この軽いWindowsマシンをかばんに入れて持ち運び、何ができるか、そんなを想像するとわくわくしてくる――そんなマシンなのだ。処理能力的に言えば3Dを多用した重いゲームやアプリケーションには適さないが、用途を考えればそれは当たり前のこと。

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dynaPad N72は創造性を手助けするデジタルノートになれるか

 「dynabook」の語源は、米国の科学者、アラン・カーティス・ケイ氏が提唱した理想のコンピュータの概念だ。創造性を引き出すためのダイナミックな対話型コンピュータ環境を指すものだが、同じ“dyna”を受け継ぐdynaPadは、東芝の新たなチャレンジの象徴になる製品といえるだろう。

 今回の評価機は試作段階のもので、製品版は完成度向上のためにさらなるチューニングが施されている。どこまで品質を向上させることができるか、開発部隊の取り組みに引き続き注目したい。

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