Appleの人工知能開発はどうなってる?:週末アップルPickUp!
人類は投了しました。
Googleが買収したDeepMindの人工知能ソフト「AlphaGo」が、世界のトップ棋士であるイ・セドル九段を打ち破りました。対戦は9日の第1局に続き、10日に第2局が行われ、AlphaGoが2連勝中。本日12日に始まった第3局の勝負に注目が集まっています。
将棋やチェスに比べ手数の選択肢が複雑で、人間に勝つことは難しいとされてきた囲碁もついに人工知能に陥落です。近年はGoogle、Facebook、MicrosoftなどIT企業が続々とこの分野に投資しており、2016年には人工知能開発がさらに進むものと思われます。
「週末アップルPickUp!」連載としては、Appleの人工知能への取り組みも気になるところ。直近では2016年1月、感情認識の人工知能を開発する米スタートアップ企業Emotientを買収しました。Emotientの技術は人々の表情から感情を読み取り、広告を見た人々の興味関心を分析するというもの。
これだけではあまりピンときませんが、Appleは2015年10月にも、人工知能関連企業を2社相次いで買収しています。
一方は音声認識技術の英VocalIQ。人間とコンピュータの会話をより正確かつ自然にする技術を開発するベンチャーです。もう1社の米Perceptioは、ディープラーニング(深層学習)による画像認識システムを用いて、写真を自動分類するアプリを開発していました。
さらにその1カ月前の9月には、Appleが人工知能の専門家を大量に募集していることが明らかになっています。
iOS 9から採用されたユーザーの行動を先回りして情報を提供する「Proactive Assistant」機能は、現在お世辞にも精度が高いとは言いづらい出来です。しかし今後、人工知能や機械学習の開発が進めば、ユーザーのアプリ利用履歴や位置情報などをより正確に分析し、時間や場所に合わせてニーズに合う情報を表示できるようになるはず。
Siriもユーザーとの一問一答だけでなく、より自然で、こちらの要望を先回りして応えてくれるようなコンシェルジュ的存在になると便利ですね。写真アプリでは、iCloudを経由せずともiPhone自体で細かく写真を自動分類してくれるようになるかもしれません。
人工知能がもたらす未来はどんなものでしょうか? そんなぼんやりした質問にも、数年後にはSiriがしっかり予測して答えてくれるようになるのかも。
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