そこそこスペックでお手頃価格――さまざまなシーンで活躍する15.6型ノートPC「Critea DX11-H3」を試す(3/3 ページ)
サードウェーブデジノスのノートPC「Critea DX11-H3」は、第6世代Core i3プロセッサを搭載しながらも税別価格で6万円を切るコストパフォーマンスの良さと、各種ポート類が充実していることが大きな特徴だ。今回はその実力をチェックしていく。
パフォーマンス:何でもそこそこ快適
冒頭で述べた通り、DX11-H3はCore i3-6100Uプロセッサ(2.3GHz)を搭載している。今回レビューした個体は、メモリこそ標準の4GB×1構成だが、ストレージは128GB M.2 SSD(A-DATA製の「SP900NS38」)にカスタマイズされている。
では、この個体のパフォーマンスはどれほどのものか、複数のベンチマークテストプログラムで計測してみよう。
総合ベンチマークテスト・CPUベンチマークテスト
まず、ビジネスや家庭での普段使いの性能を確かめるために「PCMark 8」の「Work Accelarated 2.0」と「Home Accelarated 3.0」を実施した。スコアはそれぞれ「4192」「3076」となった。プロセッサの性能を測るために「CINEBENCH 15」で行ったテストでは、CPUのマルチコア性能は「250cb」、シングルコア性能は「98cb」を記録した。一般的なビジネスユース、ホームユースでは十分な性能を有しているといえる。
3Dグラフィックベンチマークテスト
続いて、本機の本来的な用途ではないだろうが、3Dグラフィックス周りのベンチマークテストも取ることにする。
まずは、「3DMark」の「Sky Diver」と「TIME SPY」で計測してみた。結果はそれぞれ「2912」「257」となった。前者はDirectX 11、後者はDirectX 12のグラフィックを試すためのテストだが、いずれも見るからにカクカクな描画で、動作はかなり厳しい。
ただし、今回はメモリを1枚のみ搭載するシングルチャネル構成だったので、これをメモリ2枚のデュアルチャネル構成にすればスコアは若干改善すると思われる。
実際の3Dゲームを想定したベンチマークテストもしてみよう。利用したのは「ファイナルファンタジーXIV:蒼天のイシュガルド・ベンチマーク」(スクウェア・エニックス)だ。Direct X9モードで、ディスプレイの解像度とほぼ同じ1360×768ピクセル・フルスクリーンモードにおける「標準品質(ノートPC)」「高品質(ノートPC)」の描画テストを実施した。結果は以下の通りだ。
- 標準品質:2878(やや快適)
- 高品質:1739(設定変更を推奨)
こちらも、メモリの構成を変更すればもう少しスコアが改善すると思われる。しかし、外付けディスプレイへの出力時も含めて、ゲームプレイに当たって高解像度・高クオリティを求めるのはかなり厳しいだろう。
ストレージベンチマークテスト
先述の通り、今回のレビュー個体は、ADATA製のM.2 SSD「SP900NS38」の128GBモデルを搭載しており、内部的にSATA(AHCI)で接続されている。
「CrystalDiskMark」でベンチマークテストを実施したところ、シーケンシャル(連続)のリードが392.4MB/秒、ライトが173MB/秒となった。読み込み速度は十分に高速だ。書き込み速度が若干振わない印象もあるが、HDDと比較すれば速いことは間違いない。
まとめ:何でも「そこそこ」なノートPCが欲しい人におすすめ
Critea DX11-H3は、Core i3プロセッサを搭載しながらも標準構成で6万円を切るコストパフォーマンスのよいノートPCだ。「ハイエンドな性能は不要だけれど、何でもそこそここなせるスペックは欲しい」という人にぜひお勧めしたい。無線LANがIEEE 802.11acに対応していることも見逃せない。2×2 MIMOに対応するルーターと組み合わせれば、最大867Mbps(理論値)で通信できる。
もしも構成に物足りない部分があれば、メモリやストレージをカスタマイズできる点も魅力だ。「無駄なく、自分好みな、そこそこのノートPC」としてぜひお勧めしたい。
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