2016年最後のWindows 10プレビュー更新は「音声」に注目:鈴木淳也の「Windowsフロントライン」(2/2 ページ)
Windowsデバイスを音声で操作したり、自動翻訳機能を強化したり、Microsoftはより簡単にコンピュータを利用し、テクノロジーを活用できる仕組みを整えようとしている。
Skype Translatorが通常の電話回線でも利用可能に
次はWindows 10に組み込まれている「Skype」のトピックだ。2017年以降のWindowsデバイスは手を使った操作に比べて、Cortanaと対話する機会が増えると予想されるが、もちろん話し相手は何もコンピュータだけではない。
Microsoftは「Skype Preview」アプリをアップデートし、携帯電話や有線の契約回線といった通常の電話回線でリアルタイム通訳機能「Skype Translator」が利用できるようになった。これまではSkypeアプリ同士でのサポートだった。
公式ページの説明によれば、Windows Insider Programへの参加と最新版Skype PreviewをインストールしたWindows 10が必須とのことだが、通話を行う片側のクライアントがSkypeであればSkype Translatorによる音声通訳サービスが利用できる。ただし、SkypeOutまたはSkypeInを使うと料金が発生するので注意が必要だ。
Skype Translatorは、入力した音声を解析して翻訳し、それを相手の使用言語に変換して音声出力を行うという、一種の同時通訳機能を提供する。2014年に発表され、日本でもMicrosoftの開発者会議などで何度かデモストレーションが行われているが、日本語に対応していないため、国内では知名度が低い。
現在対応している言語は英語、スペイン語、フランス語、ドイツ語、中国語(マンダリン)、イタリア語、ポルトガル語(ブラジル)、アラビア語、ロシア語と西欧言語が中心だ。仮に利用者が英語は話せるものの、他の言語で会話したいと考えた場合には選択肢の1つとなるかもしれない。
同時通訳が可能な携帯型デバイスを旅行先に持ち歩く日もそう遠くないうちに到来するだろう。非常に楽しみだ。
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