連載
2019年は「エッジAIがもたらすソフトウェアの進化」に注目 しかし停滞を招く要因も:本田雅一のクロスオーバーデジタル(3/3 ページ)
2018年はクラウドとエッジ、両方のAIが進化することで、テクノロジー業界が進んでいくという道筋がはっきりしてきた年だった。2019年は特に「エッジAI」に注目だが、進化を停滞させるかもしれない要因もある。
AIへの傾倒は「モノへの回帰」を前進させる
2019年という時間軸をいったん脇に置いて考えるなら、この流れが進む先にあるのは(昨年も同じことを書いたが)、「デバイス価値への回帰」だと考えている。
もちろん、クラウドは大きなパワーを持っているし、繰り返すようだがGoogleはもっと巨大になっていくだろう。そのうちAppleを超える規模になるに違いない。それは事業領域、ビジネスモデルが異なるからだ。
しかし、エンドユーザーの視点から見たとき、クラウドがいくら便利で素晴らしいものになったとしても、それを利用するのはデバイスである。そしてデバイスの使い勝手を決めるのは、デバイス自身のデザインであり、使いやすさであり、またAIに着目するならばエッジ領域でのAI活用だと思う。
advertisement
だからこそ、これからは「モノ自身の価値を見直す方向」への回帰が進むと思うのだ。
関連キーワード
ニューラルネットワーク | Google | Apple | クラウド | プライバシー | 本田雅一のクロスオーバーデジタル
関連記事
2018年のパーソナルコンピューティング動向を冷静に振り返る
クラウドAIとエッジAIの世界において、「パーソナルコンピューティング」の定義は揺らぎつつある。2018年、ユーザーを取り巻くデバイスとサービスの環境はどう変化したのだろうか。新しい「MacBook Air」と「iPad Pro」に触れて感じた“違い”
「MacBook Air」と「iPad Pro」の新モデルが登場。「モバイル環境で使われるパーソナルコンピュータ」という領域では重なる要素を持つ、この2製品について実機に触れた印象をお伝えする。「Apple Watch Series 4」を試して分かった“iPhone以上の大進化”
「XS」「XS Max」「XR」といったiPhoneの新モデルに注目が集まっているが、実は最も進化し、今後われわれの生活を大きく変えていく可能性があるのは「Apple Watch」なのかもしれない。そう予感させる新モデル「Series 4」を発売前に試したレポートをお届けする。「iPhone XS/XR」でハッキリした“進化の道筋” Appleは何をやりたいのか
米サンフランシスコで行われたAppleの発表会を現地で取材し、iPhone XS/XS Max/XRを知って見て触ってハッキリしてきたこと、Appleが今後何をやろうとしているのかをお伝えする。2018年、クラウドが主役の世界でハードウェアの価値はどう変わるか
昨今は「個人」と「コンピュータ」を掛け合わせたときに求められる機能が、どんどんインターネットの向こう側……すなわちクラウドに染みだしている。クラウドシフトがさらに進む中で、デバイスの価値はどう変わっていくのか。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.