新登場の「GeForce RTX SUPER」シリーズでNaviへの迎撃態勢は万全か(4/4 ページ)
NVIDIAは7月2日、新GPUの「GeForce RTX SUPER」シリーズを発表した、早速、GeForce RTX 2070 SUPERおよびRTX 2060 SUPERのパフォーマンスを見ていこう。
選択肢が一気に増え、RTX 20シリーズが買い時に
スペック通りの性能向上が見られ、基本的に既存3製品の間にSUPERの2製品がうまく収まった。あえていえば、GeForce RTX 2070 SUPER、RTX 2070、RTX 2060 SUPERの性能は近い。最も、ゲーミング性能で見ればこのゾーンが選ばれやすく、この部分が価格や性能で選択肢が増えるというのは歓迎できるかもしれない。現時点では、RTX 2080、2070、2060の価格差はまだ明確にある。その中間に収まれば予算が柔軟に組める。
一方、GeForce RTX 2060 SUPERが登場し、RTX 2070の性能により近いとなると、RTX 2060のポジショニングが難しくなるかもしれない。引き続きGeForce RTX 20シリーズのエントリーというポジションではある。だが、性能的にやや大きめの差であり、特に6GBというメモリ容量や192bitというメモリバス幅(=帯域幅)が大きく影響している。
まず1920×1080ピクセルを想定したプレイ環境向けである。つぎにGeForce RTXシリーズの新機能を試すことはできるが、実用面ではRTX 2060 SUPERにかなわないのでやや中途半端な印象になる。今回の結果を見る限りは、今後GeForce RTX 2060はよほど価格メリットが出せないと厳しくなるのではないだろうか。
GeForce RTX 2070 SUPERは、性能的にはRTX 2070を超える。ただし同じTU104コアのRTX 2080に対しては一歩足りない。まず1つ目にRTX 2080との価格差をよく考えて選択することになるだろう。また、使い勝手はRTX 2080と同じになってしまった。映像出力端子は各個人ごとにニーズが異なるとして、NV-LINKはアップグレードパスとしてよいかもしれず、補助電源コネクタは多少面倒といった程度だ。あまり大きな決め手ではないが、手軽さはRTX 2070と異なると覚えておこう。
最後に忘れてはいけないのが、冒頭でも書いたライバルの登場だ。今回はライバルとなるGPUはもちろん、新CPUや新プラットフォームも間に合っていないため既存環境で計測している。これら新製品群が登場した時、改めて比較してどのような結果になるのか楽しみだ。皆さんも期待してお待ちいただきたい。
関連記事
NVIDIAがCUDAコアを増加した「GeForce RTX SUPER」シリーズを発表 価格は399ドルから
NVIDIAからGeForce RTX 2080、同2070、同2060シリーズの新ラインアップ「GeForce RTX SUPER」シリーズを発表した。発売は7月9日から(RTX 2080 SUPERのみ7月23日)の予定だ。ついに来た次世代GPU! 「GeForce RTX 2080 Ti」「同2080」の性能を確かめる
新機能は期待できるがコスパは悪い? 「GeForce RTX 2080 Ti」および「GeForce RTX 2080 」の性能をベンチマークテストで明らかにしていこう。GeForce RTX 2070は誰のためのグラフィックスカードか
4K高画質のゲームプレイを目指したくても今はグラフィックスカードが高い。ならばWQHDの高画質で時が満ちるのを待つ、という選択もあるはずだ。ベンチマークテストで性能を比較。GeForce RTX 2060の性能は? ベンチマークテストで徹底検証
2018年はTuringコアがメインストリームにやってくる! 第4の「RTX」として登場したGeForce RTX 2060の性能をチェックする。GeForce GTX 1650はライトゲーマー層に福音をもたらすのか
NVIDIAが、モバイル向けのGeForce GTX 1600シリーズと同時にアナウンスしたのが、デスクトップPC向けのGeForce GTX 1650だ。その性能はいかほどのものか、AMDのGPUと合わせてテストをしてみた。NVIDIAから“Tiなし”の「GeForce GTX 1660」 3万円台前後のTuringがようやく登場
手ごろな価格帯のTuring世代GPU「GeForce GTX 1660」の性能を検証。3万円台で登場したTuring 「GeForce GTX 1660 Ti」の実力は?
これが僕らの求めるメインストリーム。GeForce GTX 1660 Tiの性能をベンチマークテストで確かめた。VEGAの血を受け継ぐスペックモンスター「Radeon VII」を試す
最先端の7nmプロセスに4チップのHBM2による16GB容量&1TB/sなグラフィックスメモリと、スペックはRadeonシリーズのフラグシップ。その実力は?
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.