買い替える価値はある? 「Google Nest Mini」を使い込んで分かったこと:山口真弘のスマートスピーカー暮らし(3/3 ページ)
スマートスピーカーやその関連デバイスについて、試行錯誤を繰り返しつつ、機能をバリバリ使えるようになる(予定)までの過程を、時系列でお届けする本連載。今回は「Google Home Mini」の第2世代モデルにあたる新製品「Google Nest Mini」を紹介する。
ウェイクワード「ねぇ Google」には現時点で非対応?
もう1つ、聞き取り性能については、ざっと確認した限りでは、それほど変化はないようだ。マイク自体は2個から3個に増えているので、性能は向上しているはずだが、デスク上で普通に使っている限りでは変化は感じない。置き方や距離によって違いが出るかもしれないので、本稿での評価は「保留」としておく。
ところで個人的に困るのが、現段階で「ねぇ Google」という呼びかけに対応せず、海外仕様の「OK Google」にしか反応しないことだ。Google HomeはAmazonのAlexaのように、アプリ上でウェイクワードを指定する仕組みではなく、つまりデフォルトで対応していないことになる。サポートに問い合わせたところ多数の要望が来ており、アップデートで対応予定とのことなので、しばらく待つ必要がありそうだ(※編集部注:記事掲載時点で対応済み)。
音声アシスタント関連ではもう1つ、女性の声に加えて男性の声も9月から選択可能になったことが大きな変化だ。セットアップの過程で、女性か男性かどちらかを選ぶメニューが出てくる他、設定完了後もGoogleアシスタントアプリ上で変更できる。
ただし、この音声設定はデバイスではなくGoogleアシスタントにひもづいているため、変更すると同じアカウントに連携してGoogle Homeデバイスの音声が一斉に変更される。個人的には、本製品は男性の声、Nest Hub Maxは女性の声といった具合に、デバイス単位で分けられてこそ便利な機能だと思うのだが、Googleの考え方はそうではないようだ。
どのようなユーザーにお勧めか
以上のように、見た目は従来モデルとそっくりで、追加/変更された機能も数だけ見ると多いわけではないが、従来モデルの欠点を確実に潰してきており、使い勝手は劇的に向上している。「見た目が同じ新製品ほど中身は大きく変わっている」という典型例だ。
新規ユーザーにはもちろんお勧めできるのだが、では従来モデルのユーザーは買い替えるべきか否か。これは個人の使い方によって異なる。例えば「本体を手の届く位置に置き、音量をタップで調整しながら使うことが多い人」や「音楽再生をよく行う人」、また「壁掛け設置をしたい人」は、恩恵を直接受けられるので、買い替えるメリットは大きい。
一方、従来モデルのユーザーでも、上記のポイントに当てはまらない人は、できる操作そのものには大きな違いがないだけに、焦って買い替える必要はない。以前と違って、今はディスプレイ搭載のNest Hubという選択肢もあるので、将来的に買い替える必要が生じた時に、それらも踏まえて候補の一つとして検討するとよいだろう。
関連記事
前面に時計が追加された「Echo Dot with clock」、従来モデルと何が違う?
スマートスピーカーやその関連デバイスについて、試行錯誤を繰り返しつつ、機能をバリバリ使えるようになる(予定)までの過程を、時系列でお届けする本連載。今回は、前面に時計が追加された「Echo Dot」の新モデル「Echo Dot with clock」を使ってみた。とびきりの完成度で死角なし! 画面付きスマートスピーカー「Google Nest Hub」を試してみた
スマートスピーカーやその関連デバイスについて、試行錯誤を繰り返しつつ、機能をバリバリ使えるようになる(予定)までの過程を、時系列でお届けする本連載。今回はGoogleから発売された画面付きスマートスピーカー「Google Nest Hub」のファーストインプレッションをお届けする。Google Home Miniを目覚まし時計風に変身させるスタンドが意外に実用的だった
スマートスピーカーやその関連デバイスについて、試行錯誤を繰り返しつつ、機能をバリバリ使えるようになる(予定)までの過程を、時系列でお届けする本連載。今回はGoogle Home Miniを、目覚まし時計のように変身させられるスタンドキットを試してみた。正常進化形? リニューアルしたAmazon「Echo」の第3世代モデルをチェックした
スマートスピーカーやその関連デバイスについて、試行錯誤を繰り返しつつ、機能をバリバリ使えるようになる(予定)までの過程を、時系列でお届けする本連載。今回は10月16日に発売されたAmazon「Echo」第3世代モデルのファーストインプレッションをお届けする。Amazon「Echo Studio」とAppleの「HomePod」は何が違う? 試して分かったこと
スマートスピーカーやその関連デバイスについて、試行錯誤を繰り返しつつ、機能をバリバリ使えるようになる(予定)までの過程を、時系列でお届けする本連載。今回は、Amazon Echoファミリーの最上位モデルとして登場した「Echo Studio」を紹介する。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.