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ASUS「ProArt Display PA148CTV」はクリエイターも驚きのジョグダイヤルを備えた14型モバイルディスプレイだ(1/3 ページ)

ASUS JAPANの「ProArt Display PA148CTV」は、クリエイター向けの機能やスペックを盛り込んだユニークな14型モバイルディスプレイだ。実機を試してみた。

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 ASUS JAPANの「ProArt Display PA148CTV」は、色再現性に注力することで写真家や映像編集者、グラフィックデザイナーなどクリエイター向けをアピールする14型のモバイルディスプレイだ。背面のダイヤルやタッチスクリーンを用いて接続先PCのアドビ製アプリを操作できるなど、他にないギミックを搭載するのも特徴である。実機を借用したので、試用レポートをお届けしよう。


「ProArt Display PA148CTV」。ボディーサイズは約326.1(幅)×204.4(奥行き)×13.08(厚さ)mmだ

モバイルディスプレイでは珍しい14型モデルで色再現性に注力

 まずは基本的なスペックをざっと確認しておこう。画面サイズは14型と、現在主流の15.6型よりは一回り小さい。パネルはIPS方式で画面は非光沢、解像度はフルHD(1920×1080ピクセル)、10点マルチタッチ操作に対応している。

 視野角は水平/垂直ともに178度で、最大規模は300ニト、コントラスト比は700:1、応答速度はGTGで5msとなっている。リフレッシュレートは最大60Hzと、ゲーミング用のような高いリフレッシュレートではない。

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 sRGBとRec.709を100%カバーしているのに加え、Calman認証を取得するなど、色の再現性に注力しているのが、競合製品と比べた場合の大きな特徴だ。工場出荷時にプレキャリブレーションを実施することでΔE<2の色差を実現しており、印刷物などの色味チェックにすぐ利用できるのも、モバイルディスプレイとしては珍しい。

 ボディーは背面にキックスタンドを一体化しており、折りたたむと完全にフラットになる構造だ。本体の上下角度は30度から150度まで調節可能と、他製品と比べてもかなり広い。タッチスクリーンも安定して操作できるこの構造は、後述する「Virtual Control Panel」を利用するにあたって重宝する。


外観は一般的なモバイルディスプレイと相違ない。ProArtロゴが目立つ

背面。キックスタンドが一体化したデザインを採用する

キックスタンドを最も狭めた状態。自立させるならばこれがギリギリの状態だ

最も開いた状態。後述するVirtual Control Panelでタッチ操作を行う時に使用する

背面にあるキックスタンドをたたんでも段差ができず、ほぼフラットなデザインとなる

キックスタンドのヒンジはかなり固く、開けるのに苦労するほどだ

横だけではなく縦向きに設置することもできる

縦向きに設置する場合、角度調整はできない

 本体底面には、三脚に取り付けて使用するためのネジ穴も用意している。同社の他のモバイルディスプレイにも見られるギミックだが、背面ではなく底面にあるのは珍しい。屋外で三脚に取り付けての利用で威力を発揮するが、1台の荷重をネジ穴1つで支えるため、強度について過信は禁物だ。

 本体の重量は公称値が約740g、実測では762gあった。キックスタンドを含む値なので、十分に軽量と言えるだろう。持ち歩きにあたっては、これに保護スリーブの重量が加算されるが、それを足しても1kgを超えることはない。

 接続方式はHDMI、USBType-Cの両方に対応しており、パッケージにはHDMIケーブル、USB Type-Cケーブル、USB Type-A→Type-Cケーブル、電源アダプター、さらに保護スリーブが付属している。他にも規格違反品となるUSB Type-C→USB Standard-A変換アダプターも添付されるが、誤用によるデバイスの破損を防ぐ意味からも使うべきではない。


三脚に取り付けるためのネジ穴がある。背面ではなく底面に搭載されているのは珍しい

重量は実測で762gだ。キックスタンドも込みの重量なので十分に軽量と言える

HDMIケーブル、USB Type-Cケーブル、USB Type-A→Type-Cケーブルの3種類が付属する

バッグに入れて持ち歩くための保護スリーブも付属する

保護スリーブに収納した状態。フラットなので出し入れ時も引っかかりにくい

 それでは、PCと接続して使ってみよう。

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