ハイブリッドワークを支えるソリューションが一堂に会した「第2回 デジタル化・DX 推進展」で見つけたもの(3/5 ページ)
東京ビッグサイトで開催された「第2回 デジタル化・DX推進展」において、さまざまな企業が展示を行っていた。その中から、気になるトピックを紹介する
在宅ワークしている部下の心の状態を知る「ココエル」
“はたらく人々を幸せに。”を理念として、はたらく場所(オフィス)デザインを手がけてきたヴィスが新たに設立したグループ会社 ワークデザインテクノロジーズで展開しているソリューションが「ココエル」だ。
オフィスデザインを手がけるといっても、働きやすくするためにヒアリングやコンサルなどを行い、施工した後も従業員のエンゲージメントが落ちていないかといったフォローをヴィスでは行ってきたが、いうなれば、最後の部分だけを切り取って提供する。
19項目の設問があるショートサーベイと、2~3カ月に一度行う141項目の設問のあるディープサーベイで、従業員の心の状態を分析して把握。本人が現状を「偏差値」としてチェックでき、上司はそれぞれのエンゲージメントの高さや抱えている課題を把握できる。そのため、解決に向けて対策を打てるようになるというわけだ。
部下がオフィスに出社していれば、表情や声の調子、何気ない仕草などから、ある程度、心の状態を予測できる場合があるものの、それぞれが在宅で仕事している場合はそうはいかない。特に、出社組がいる中で、在宅ワークを続けている社員は疎外感を覚え、エンゲージメントが低くなるかもしれないという心配を上司は持つことだろう。そのような場合に役立てられる。
気軽に使えるテレワークブース
タック・ハイテクウッドグループのクルトンが展示していたのは、ミニマル・ワークブース「Pa・0」(パオ)だ。駅の連絡通路などで、いかつい会議用ブースを見かけたことがある人もいると思うが、こちらは木のぬくもりが優しい雰囲気のテレワークブースになっている。中に入ると「まるで自室」のような居心地の良さを感じる。
遮音性が高いため、外の音を気にすることなく作業に集中できるし、自分の声を気にすることなくビデオ会議を行うことも可能だ。消防法では、火災報知器や非常警報設備の音など、可動式ブース外の音響をその他の音と区別して聞き取れるようにするという項目(PDF)があり、それに対応しているという。
また、金属を使ったブースでは、重さが300kg以上のものもあり、設置場所によっては床が抜けてしまうという危険性があるが、今回展示していたものは約190kgとなっている。1平米あたり約95kgなので、「住居に設置することもできる」(担当者談)とのことだ。
天井の高さ、採光窓の様式(透明/半透明)、扉の開き方の向き、外壁のカラーなどを場所に合わせてカスタマイズが可能で、構造計画研究所が販売している「RemoteLOCK」を扉につけることもでき、時間貸しなどに応用することもできる。
価格は「応相談」とのことだが、80万円程度とのことだ。「取材先のオフィスロビーに、これがたくさん並んでいたら、すぐに執筆を始められるのに……」と考えてしまった。
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