ロジクールのシリーズ初メカニカルキーボード「MX MECHANICAL」と静音スイッチ採用マウス「MX MASTER 3S」を試す:フラッグシップモデル刷新(4/4 ページ)
ロジクールから、フラグシップモデル「MX」シリーズ初となるメカニカルキーボード「MX MECHANICAL」(KX850F)と「MX MECHANICAL MINI」(KX850C)、および「MX MASTER 3S アドバンスド ワイヤレス マウス」が発売された。実機を使って分かったことをまとめた。
入力デバイスの進化と多様化
MX MASTERシリーズのフラッグシップモデルとして登場したMX MECHANICAL/MX MECHANICAL MINIとMX MASTER 3Sだが、その印象は大きく異なる。一言で言えば、ロジクールのキーボードとマウスの展開の違いが象徴的に現れたモデルだということだ。
キーボードでは前モデルのMX KEYS/MX KEYS MINIと、MX MECHANICAL/MX MECHANICAL MINIは併売される。MX KEYS/MX KEYS MINIはパンタグラフ方式でキーストロークが約1.8mmの薄型キーボードだ。それに対してMX MECHANICAL/MX MECHANICAL MINIはメカニカルスイッチを採用した最初のMASTERシリーズ。スイッチのバリエーションとサイズの異なる6モデルで展開されていることも合わせて、選択肢を広げる多様化の方向に向かっている印象がある。
一方、マウスの方は主軸となるMX MASTER 3S、コンパクトモデルのMX ANYWHERE 3、エルゴノミックデザインのMX VERTICALという3つの柱が出来上がった上で、それぞれマイナーチェンジレベルの細かな改善を繰り返し、同じ種が進化を続けている印象だ(もっとも、MX VERTICALが小型化した「LIFT M800」はMASTERシリーズではないが)。
ある種の到達点に達したMX MASTER 3にも、静音スイッチやトラッキング精度といったマイナーチェンジの余地があったこと、例え現在使用している製品が経年劣化で使えなくなっても、きっと今後も同じフィーリングの後継製品が入手できるだろうということは非常にうれしい。
その一方で、ロープロファイルなハイエンドメカニカルスイッチという新しい製品が投入されたことも歓迎したい。MASTERシリーズは高品質なフラッグシップシリーズというだけではなく、他のメーカーにはない無二の製品が並ぶシリーズでもあるのだから。
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