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コスパ最高! メカニカルキーボードの入門に適したロジクール「SIGNATURE K855」を試す(1/5 ページ)

ロジクールのテンキーレスキーボード「ロジクール SIGNATURE K855 ワイヤレス メカニカル TKLキーボード」は、メカニカルのキータッチとコンパクトなボディー、そして低価格と3拍子がそろったモデルだ。実機を細かくチェックした。

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 ロジクールからワイヤレスメカニカルキーボード「ロジクール SIGNATURE K855 ワイヤレス メカニカル TKLキーボード」(以下、K855)が発売された。このところ、同社からはLogi Boltに対応した新モデルや、メカニカルキーボードの発表が続いているが、K855は2020年11月に発売された「K835 TKL メカニカル」(以下K835)のワイヤレス版とも言えるデザインだ。

 K835との違い、またK855同様にLogi Bolt対応のメカニカルテンキーレスキーボードである「MX MECHIANICAL Mini」との違いなどを意識しつつ、K855を検証してみた。


ロジクールのテンキーレスキーボード「ロジクール SIGNATURE K855 ワイヤレス メカニカル TKLキーボード」。カラーは写真のグラファイトに加え、ローズ、オフホワイト、ブルーグレーの4色展開となる

SIGNATURE K855をあえて選ぶ理由

 このK855は、ロジクールの製品としてはミドルレンジに位置するメカニカルキーボードだ。見た目の派手さこそないものの、価格と機能、そして性能のバランスのよい製品となっているため、初めてメカニカルキーボードを選ぶという人にもお勧めのモデルとなる。

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 あまり興味のない人には、キーボードにこれほどバリエーションと価格差があることに疑問を感じるかもしれない。ヒューマンインタフェースであるキーボードはタイプ感や入力音など、フィーリングが重要な要素となる。それと共に信頼性/耐久性/機能についても製品による差は大きい。K855を選ぶ場合のポイントについて見ていこう。


SIGNATURE K855のパッケージ原料は、FSC(Forest Stewardship Council)認定の森林で管理された部材から調達したものだという

アルマイト加工アルミニウム製トップケースにキートップを乗せたようなスタイリッシュな外観だ(写真はオフホワイト)

赤軸メカニカルスイッチによる軽快なタイプと入力音

 同社では茶軸、青軸を採用したメカニカルキーボードも販売しているが、これまでの販売実績においては8割が赤軸を占めているそうだ。K855では人気の赤軸に絞り、同モデル用に新規開発されたTTC製の赤軸を採用している。

 赤軸は押下げれば押下げるほど、押し返す力が強くなる。押下途中でクリック感があるタクタイル(茶軸)やクリッキー(青軸)と異なり、押し始めから最後まで滑らかに重くなっていくリニアな押下感が特徴だ。

 製品仕様では「押下圧45g±15g」と記載されており、押し始めが30g程度、押し終わりが60g程度といったところだろうか。軽いタッチで疲れにくく、癖のないタイプ感で万人受けしやすいスイッチと言える。静音性は極めて低いため、むしろ「カチャカチャッ、ターンッ」というメカニカルスイッチの音を楽しめる環境で使うべき製品だろう。


キースイッチにはTTC製の赤軸を採用する

TTC製赤軸の押下圧グラフ。真っ直ぐな線形のグラフになっていることが分かる
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