不登校児童生徒をメタバースで救えるか? レノボが大阪教育大学とタッグを組んだ理由(3/4 ページ)
レノボ・ジャパンと大阪教育大学が、教育と研究などの分野で協力し、教育課題の解決等を目的とする包括提携協定を結んだ。調印式は、開設されたばかりの大阪教育大学天王寺キャンパスにある「みらい教育共創館」で実施され、「1人も取り残すことのない教育」支援の方法が提示された。
遠隔授業によるSTEAM教育はどう行う?
みらい教育共創館5階に設けられたCreative-Labでは、「ICT分野の講師不足」という課題を解決するソリューションを集めている。先に遠井氏が述べた通り、このラボは「新しい『パソコン教室』」の在り方を提案するスペースとして活用される。
ラボには大型電子黒板に加え、ビデオバーとコントローラーをセットにしたビデオ会議キット「ThinkSmart Core Full Room Kit Bar 180 for Zoom Rooms」が備えられている。これらで、遠隔授業がどのようなものか体験可能だ。
遠隔授業システムとして「ThinkSmart Core Full Room Kit Bar 180 for Zoom Rooms」が設置されている。その名の通り、このキットはPCやスマートフォン/タブレットなしで「Zoom」を利用できるようにするためのもので、「Mircosoft Teams」に最適化されたバージョンも用意されている
また、学習用端末ではスペック的に難しい各種実習を行うために、高性能ワークステーション「ThinkStation P7」、コンパクトなワークステーション「ThinkStation P3 Tiny」、高画質ディスプレイ「ThinkVision P27u-20」、モバイルワークステーション「ThinkPad P16v Gen 1」や、3Dプリンタ「Creality K1 MAX」なども設置されている。ThinkPad P16v Gen 1には、画像や写真、動画の作成/編集を行える「Adobe Creative Cloud」もインストールしてある。
パソコン教室に高性能なPC/ワークステーションや各種デバイスを用意しておけば、児童/生徒(やその家庭)に経済的負担を強いずに発展的な学習も行える。確かに、新しいパソコン教室の在り方として一理あるように思える。
次のページでは、今回の協定におけるレノボ・ジャパン、大阪教育大学それぞれの“狙い”について探る。
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