2つ目の大容量30TBモデル登場も――エンタープライズ向けHDDの枯渇傾向が進む:古田雄介の「アキバPickUP!」(1/4 ページ)
Seagateからエンタープライズ向けHDD「Exos M」の30TBモデルと、「IronWolf Pro」の28TBモデルが登場した。大容量志向だけでなく、エンタープライズ向けHDDを求める層全般から注目を集めている様子だ。その理由は?
先週(9月14日週)は、Seagateから大容量のエンタープライズ向けHDDが複数登場している。AIモデルトレーニングを含む大規模データ処理に強い「Exos M」シリーズ最大容量の30TBモデル「ST30000NM004K」と、NASに向けの「IronWolf Pro」シリーズに属する28TBモデル「ST28000NT000」で、価格は13万8000円強と10万9000円弱となる。
「生産調整した後にAIなどの需要がガンガンきて」――企業向けHDDの現状
3.5インチHDDで最大容量になる30TBモデルは、2025年7月に「IronWolf Pro」シリーズから登場済みだ。
いずれも、熱アシスト技術(HAMR)をベースにした「Mozaic 3+プラットフォーム」を採用しており、電源効率を高めつつ記録密度を高めた設計となっている。
2モデルともに反響は上々だが、それ以上に企業向けHDDの供給不足を不安視する声が聞こえてきた。
オリオスペックは「20TB以上の大容量モデルの供給が滞っていて、低容量帯も品薄になっているという状況です。どうも工場で生産調整した後に、AIなどの需要がガンガンきて……という感じですね」と話していた。
他にも「コロナ禍のときにHDDマイニングブームでHDDが急に品薄になりましたが、あのときの空気に近いものを感じます」といったコメントも聞いた。
今のところ、コンシューマー向けHDDは街全体で十分な在庫がみられるが、ストレージ全般で今後の動きに注目しておきたい。
なお、オリオスペックでは9月27日午後1時から、SeagateとQNAPの共同イベント「Seagate HAMRテクノロジー最前線 ―QNAP最新OSが拓くストレージ活用の新時代―」を開催予定だ。
関連記事
現行最安の「Athlon 3000G」が6000円切りで再デビュー
AMDのCPU&APU価格表に「Athlon」のブランド名が復活した。2コア4スレッドで稼働し、GPUも内蔵する現行最安のプロセッサだ。高さと角度を3段階に調節できるPCIe 5.0対応のGPU縦置きマウンターが話題に
Lian-Li Industrialから、グラフィックスカードを左側面手前に縦固定できるPCIe 5.0対応マウンターが登場した。そしてUSB4対応となった「DeskMini X600」や、Core Ultra 9搭載のNUCも売り場に並んでいる。480円のアウトレットCPUクーラーが好評な理由
オリオスペックで、AlpenfoehnのCPUクーラー「Brocken ECO」のアウトレット品が480円の特価で売り出されている。店頭ではなかなか好調に売れている様子だ。ARCTICの新型高静圧ファン「P12/P14 Pro」がコアユーザーに刺さる/SSDのトレンドも変化の兆しが
性能と費用対効果で定評のあるARCTICが、汎用(はんよう)ファンの新シリーズを投入した。ギガバイトからはPCIe 5.0とPCIe 4.0対応のSSDが登場するなど、夏休み明けも多彩な新製品が登場している。「エントリーでも選ばれるのはDDR5ですね」――急速に進むDDR4のレガシー化
今週はASRockの白基板マザーボード「H610M-HDV/M.2+D5」や、ASUS JAPANの白基板グラフィックスカード「DUAL-RX9060XT-16G-WHITE」などが登場している。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.