ようこそ、EIZOの奥深い世界へ――新しい銀座ショールームで知る「世界が認めた日本のディスプレイ」新EIZO Galleria Ginza探訪(2/3 ページ)

» 2014年01月27日 10時00分 公開
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医療、セキュリティ、船舶、金融など、広がるEIZOワールド

 従来のガレリアと比べて異なるのは、「RadiForce」シリーズや「DuraVision」シリーズ、金融トレーディング環境といった高度に専門化された分野のディスプレイ展示だ。これらは普段目にする機会が少ないだろうが、実に興味深い。

 まずはRadiForceだが、これは医療向けディスプレイシステムの製品群だ。医療現場で正しい診断を行うためのディスプレイには、レントゲンやCT、MRIなどモノクロの微妙な濃淡を描き分ける階調再現性と解像力、中長期で運用できる表示安定性、そして保守性が非常に高いレベルで求められる。診察室や手術室で使われるディスプレイでは、その画質が命に直結することもあり得るわけだが、そうしたシビアな画質評価が行われる環境で、RadiForceは豊富な採用実績を持つ。

 RadiForceではデータを映し出すためのディスプレイだけではなく、複数の画像・映像を一元管理するための信号配信マネージャーといったシステムまでも提供しており、新ガレリアの展示でもその一端を再現している。内視鏡の鮮やかな映像や階調豊かかつコントラスト感に富んだX線透視画像などが同一画面上に整然とレイアウトされた表示の美しさに、医療関係でない方でも目を奪われることだろう。まさにディスプレイメーカーEIZOの集大成ともいうべきシリーズだ。

「RadiForce」シリーズの展示。手術室向けソリューションを再現した展示(写真=左)。モノクロ画像の階調再現性は、標準的なPCディスプレイとは段違いの性能だ(写真=右)。医用画像規格のDICOM Part 14に準拠するよう1台ずつ調整済みで出荷している

 一方のDuraVisionは、産業市場向けのディスプレイ製品群だ。一口に産業用といっても実態はさまざまだが、工場機械やシステムへの組み込みをはじめ、情報端末用、監視カメラ映像を表示するセキュリティ用、各国の船級の要件を満たす船舶用、鉄道(駅ホーム)用などが挙げられる。用途に応じた多彩な製品を用意しており、いずれもその市場に特化した機能・性能を備え、ハウジングなどの自由度も高い。ブランド名が見えない組み込み型のディスプレイも多いため、気づかないことも多いが、我々の生活にそっとEIZOは入り込んでいるのだ。

 シリーズ共通の特徴は「頑丈」であること。DuraVisionの導入先には24時間駆動が前提の業務もあれば、粉じんや結露への高い耐久性を求められる環境もある。DuraVisionにはEIZOが長年のディスプレイ開発、製造で培った高度な技術が盛り込まれ、こうした業務に耐える品質の産業用ディスプレイを実現しているのだ。4K×2K(4096×2160ドット)対応モデルや展示機はないが裸眼3D対応モデルなど、その時代の新技術を生かした特定市場向けディスプレイもラインアップしている。

「DuraVision」シリーズの展示。セキュリティ市場用の23型モデル「DuraVision FDF2303W」では、前述のSmart Insight技術により、撮影中のカメラ映像が明るくなり、視認性の大幅な向上を確認できる(写真=左)。4K×2K(4096×2160ドット)対応の36.4型モデル「DuraVision FDH3601」は、地理情報表示や地図測量、航空機の運行を監視する航空管制などを想定しており、最大700カンデラ/平方メートルの高輝度表示も可能だ(写真=右)。なお、展示はないが、EIZOでは航空管制用ディスプレイとグラフィックスカードのトータルソリューションを提供する「Raptor」シリーズも展開している
「オプティカルボンディング」の技術展示。オプティカルボンディングなしの表面(左)に比べて、ありの表面(右)では、光の反射が大幅に抑えられているのが一目瞭然だ

 EIZOは新技術の吸収にも貪欲だ。2014年2月にEIZO本社敷地内(石川県白山市)に完成する予定の「オプティカルボンディング」加工ラインも、DuraVisionシリーズの強みをさらに補強することになる。

 オプティカルボンディングとは、通常は空気層となっている「液晶モジュール」と「クリアパネル(またはタッチパネル)」の隙間を樹脂素材(光学弾性樹脂)で埋めて貼り合せる技術だ。これにより、輝度の向上、映り込みの抑制、結露の防止、耐久性向上、タッチパネルとの一体感向上(視差低減)といったメリットが得られる。スマートフォンやタブレットといった小さな画面サイズで採用例が増えつつある技術(ダイレクトボンディングなどとも呼ばれる)だが、EIZOでは36型の大画面まで自社で加工できる施設を用意するのがポイントだ。

 オプティカルボンディングは、日光の影響を受けやすい屋外でも画面反射が抑えられることから、当面は船舶の操舵室に設置する電子海図表示用ディスプレイのオプションとして用意する。半屋外や照明の明るい商業施設、旅客用途、さらにはコンシューマー向けなど、幅広い市場で活用が見込める技術だ。

金融トレーディング環境を再現した展示は、4枚のディスプレイが圧巻だ

 金融トレーディング環境の展示は、実際に証券会社のトレーダーが使用しているシステムを再現したもので、これは従来のガレリアから継続して置かれている。

 狭額縁設計のFlexScan EVシリーズを縦位置表示で4台並べ、トムソン・ロイターの情報ツールおよび専用キーボードと、日本ヒューレット・パッカード(HP)のワークステーションを組み合わせた構成だ。4台のフルHD液晶ディスプレイに表やグラフがみっちりと表示され、その手前に特殊なファンクションキーを多数備えたキーボードが2台置かれた複雑なシステムに思えるが、これでもトレーダーのデスクまわりとしてはスッキリしているという。

 金融機関向けの専用キーボードはともかく、ディスプレイは一般市場向けのFlexScan EVシリーズなので、個人のトレーダーでも同じようなマルチディスプレイを構築可能だ。

世界が認めるEIZOディスプレイ

EIZOの歴史と導入事例を紹介するコーナー。CRTディスプレイ「FlexScan E78F」の展示も目を引く

 なお、新ガレリアの一角にはEIZOブレンドの歴史と導入事例を紹介するコーナーもある。1968年に創業して白黒テレビのOEM生産を始め、1985年には自社設計のコンピュータ向けCRTディスプレイを開発・製造、ディスプレイデバイスの主流がCRTから液晶へ移行する流れにも即応し、国内にとどまらず、海外競争力の強化に努めるEIZOディスプレイの歴史――この展示を眺めていると、製品の購入意欲が一段と高まるかもしれない。

 導入事例としては、ドイツの空港における航空管制、スウェーデンでの大規模なPCゲーム大会(e-Sportsイベント)、オーストラリアの医療機関、フランスの自動車(PSA・プジョーシトロエン)デザインセンター、日本のトヨタ自動車サポートセンターなど、ワールドワイドの幅広い用途でEIZOディスプレイの採用が進んでいることを再認識する。まさに、世界が認めた日本発の高品位ディスプレイだ。

 このコーナーの隠れた目玉として、CRTディスプレイの展示にも注目したい。かつて名機と呼ばれた21型CRTディスプレイ「FlexScan E78F」と、そのフライヤーを展示しているのだ。1997年に49万円で発売された当時、欲しくても買えず、涙を飲んだ読者の方もいらっしゃるのではないだろうか。実際、新ガレリアでは新製品そっちのけで、FlexScan E78Fを感慨深げな表情で眺めている方も見られた。

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提供:EIZO株式会社
アイティメディア営業企画/制作:ITmedia PC USER 編集部/掲載内容有効期限:2014年2月9日

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