最新ディスプレイ講座――HDMI、DislplayPortから先進のUSB Type-Cまで映像入力インタフェース徹底解説ディスプレイを買うなら必ずチェック!!(2/3 ページ)

» 2016年10月26日 10時00分 公開
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DisplayPort――8Kにも対応するポテンシャル

 DisplayPortはDVIの後継として開発された規格で、2006年にバージョン1.0がVESAによって発表された。長方形の1角が欠けたような形をした幅16mmの20ピンコネクタを使用する。

DisplayPortコネクタ

 2006年に策定された「バージョン1.0」では、2.7Gbps×4レーン(実効最大速度8.64Gbps)だったが、2009年の「バージョン1.2」で5.4Gbps×4レーン(実効17.28Gbps)、2014年の「バージョン1.3」では8.1Gbps×4レーン(実効25.92Gbps)に達している。これは無圧縮で8K/30Hzまでをサポートしているが、ディスプレイストリーム圧縮により8K UHD(7680×4320ピクセル)/60Hzにも対応する。

 バージョン1.2以降のDisplayPortにはシングルモードとデュアルモードがある。デュアルモードDisplayPortは、DVI/HDMIのデジタル信号出力に対応しており、信号を加工しない安価な変換ケーブル/変換アダプタでDVI/HDMI入力機器に映像を送ることができる。一方、シングルモードDisplayPortは、DVI/HDMIのデジタル信号出力に非対応なため、DVI/HDMIに変換する場合はアクティブタイプと呼ばれるコンバータが必要になる。

デュアルモードDisplayPortのロゴ(左)。左にプラス記号が二つ付いている。ロゴにプラス記号がないのはシングルモードDisplayPort(右)

 バージョン1.2以降のDisplayPortはマルチディスプレイ環境においてPCと一台目のディスプレイ、一台目のディスプレイと二台目のディスプレイ、というようなディジーチェーン(数珠つなぎ)をサポートしており、対応ディスプレイと組み合わせれば、PCに一つのDisplayPortコネクタしかなくてもマルチディスプレイ環境を構築できる。

Mini DisplayPort

 DisplayPort端子の幅を7.5mmに小型化したものがMini DisplayPortだ。グラフィックスカードの中にはこの端子の小ささを生かし、通常サイズで6ポート、ロープロファイルでも4ポートのMini DisplayPortを搭載した製品がみられる。

Mini DisplayPortコネクタ(写真=左)とMac Proに搭載されたインタフェース(写真=右)

 Mini DisplayPortはAppleが開発・発案したものだが、Apple自身は2015年にIntelと共同開発したThunderboltを採用している。Thunderbolt(およびThunderbolt 2)はコネクタ部分にMini DisplayPortを採用し、そのケーブルを使ってDisplayPortの信号だけでなくPCI Expressの信号も流すようにしたもの。もっとも、Thunderbolt 3ではコネクタがUSB Type-Cに変更されており、少々ややこしい。

DVI――デジタル映像出力の先駆け

 PCからのデジタル映像出力の先駆けとなったDVIについても触れておこう。

 DVIはPC用のアナログ映像出力端子であるD-Subの後に登場した端子で、8×3のマトリクス状に並んだデジタル信号用のピンと、その横に※マークを傾けたようなアナログ信号用のピンを持つ、独特なピンレイアウトが特徴だ。

 DVIにはデジタル専用のDVI-D(Digital)、アナログ専用のDVI-A(Analog)、デジタル/アナログ両用のDVI-I(Integrated)の3種類があるが、コネクタは共通で、結線ピンが異なっている。DVI-Dはアナログ信号用のピンが横に平たいピンのみ、DVI-A/Iではすべてのアナログ信号用ピンが結線されている。

 HDMI同様、デジタル信号の伝送方式にはTMDSを採用。そのため、DVI-D/Iからパッシブ変換ケーブル/変換アダプタを使ってHDMIに変換できる。TMDSリンク(伝送路)は一つもしくは二つをサポートし、それぞれシングルリンク、デュアルリンクと呼ばれる。

 伝送クロックが最大165MHzである「シングルリンク」ではWUXGA(1920×1200ピクセル)/60Hzあたりが限界になるが、「デュアルリンク」ではクロックを引き上げることも可能であり、一般的に2560×1600ピクセル/60Hz、さらに4Kである3840×2400ピクセル/33Hzにも対応する。「シングルリンク」ではデジタル信号用ピンの中央2列が結線されておらず、3×3のマトリクスが2つあるように見えるのに対し、「デュアルリンク」では8×3のマトリクスすべてが結線されている。

18ピンのDVI-D「シングルリンク」と24ピンのDVI-D「デュアルリンク」

 ディスプレイ側の入力コネクタもDVI-D/IからHDMIに置き換わってきており、グラフィックスカードからの出力がDVI-D/Iであっても、変換アダプタを使ってHDMIでディスプレイに入力するケースは多い。

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提供:EIZO株式会社
アイティメディア営業企画/制作:ITmedia PC USER 編集部/掲載内容有効期限:2016年11月8日

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