HDMIのインタフェースはそのままに、コネクタ幅を10mmに縮めたものがHDMIタイプC、通称mini HDMIだ。mini HDMIは「HDMIバージョン1.3」で定義され、ビデオカメラで多く採用されている。HDMIタイプAとはコネクタの形状のみの違いであるため、信号変換を行わないパッシブタイプの変換ケーブルや変換アダプタを使ってHDMIタイプAに接続できる。一般にmini HDMIケーブルは片方がmini HDMI、他方はHDMIタイプAであることがほとんどだ。
mini HDMIよりもさらに小さく、幅6mmに縮めたのがHDMIタイプD、通称micro HDMIだ。こちらはHDMIバージョン1.4で定義されている。mini HDMI同様、パッシブタイプの変換ケーブルや変換アダプタを使ってHDMIタイプAに接続可能であり、販売されているmicro HDMIケーブルのほとんどが片方がmicro HDMI、他方がHDMIタイプAのコネクタになっている。
micro HDMIのスマートフォンへの搭載は2013年ごろから減少し、それに替わって増えてきたのがMHL(Mobile High-definition Link)だ。これは米Silicon Imageが開発した規格で、コネクタにはmicro USBコネクタを流用している。
MHLは1対の信号線で映像信号と音声信号を2.25Gbpsで伝送、もう1本で制御信号を送信するため、5ピンのmicro USBコネクタの残り1対で給電が行える。例えば、オンデマンドのビデオをスマートフォンで再生してテレビに出力する等、電力を大きく消費する使い方でもバッテリーを気にすることなく対応できる。
micro USBコネクタ一つで、本来のUSBが持つ充電/データ通信機能、それに加えて外部映像/音声出力に利用できるため、実装面積の制限が厳しいスマートフォンでは大きな利点となっている。最新のバージョン3.0では4K/30fpsに対応する。また、2015年には後継規格であるsuperMHLが発表された。なお、MHLに競合する規格として、同じmicro USBポートを使用するSlimPortがあるが、Nexusシリーズ以外での採用例はほとんどない。
以前はPCの独壇場だった高解像度映像だが、フルHD/4Kを出力できる機器が増えてきたことによってその垣根は失われつつある。それと同時に、スマートフォンやタブレットからは設置面積の小ささ、既存コネクタとの共用といった映像インタフェースに対する省スペース化が求められており、今までとは異なる市場からのニーズによって仕様の方針・方向性に変化が感じられる。
その最たるものがUSB Type-Cの躍進だろう。10Gbpsという高速通信(※)、最大100Wの給電能力、フルサイズ・ミニ・マイクロという小型化を経ずに最初から最小サイズで登場したリバーシブルコネクタなど、今までのコネクタの欠点をすべて補うかのような、まさに真打ちと呼ぶにふさわしいポテンシャルを持っている。
※USB 3.1 Gen 2の場合。Gen 1では5Gbps。
その上で汎用利用を想定した前述のAlt Modeを搭載しているとなれば、すべてUSB Type-Cに収束するかのような現在の動きも納得できる。変換ケーブル/変換アダプタで他コネクタに接続可能とはいえ、ディスプレイ購入時の選択条件としてUSB Type-Cの有無が注目すべき項目の1つであることは間違いない。
2016年11月18日発売のEIZO「FlexScan EV2780」は、USB Type-C(DisplayPort Alt Mode対応) を搭載しているだけでなく、薄型の筐体に電源を内蔵し、EV2780の電源コードを接続するだけで、最大30Wまでの給電が可能な27型の最新モデルだ。
フルフラット・フレームレスデザインで好評を博した前モデル、FlexScan EV2750の特性はそのままに、将来性のあるUSB Type-Cに加え、現在主流のHDMIやDisplayPortもしっかりと用意している。MacBookのようなUSB Type-Cを登載する先進モバイルPCのユーザーであれば、ケーブル1本で大画面ディスプレイを利用でき、充電までこなしてくれる点は大きな魅力だろう。もちろん、今度より一層普及が進むUSB Type-Cに対する先行投資としても、FlexScan EV2780は有力な選択肢となるはずだ。
FlexScan EV2780の主なスペック | |
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画面サイズ | 27型 |
解像度 | 2560×1440ピクセル(アスペクト比16:9) |
映像入力端子 | USB Type-C×1、DisplayPort×1、HDMI×1 |
USBハブ | USB 3.1 Gen 1(ダウンストリーム×2) |
スタンド可動 | 昇降:155mm、チルト:上35度/下5度、スイベル:344度、回転:左右90度 |
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提供:EIZO株式会社
アイティメディア営業企画/制作:ITmedia PC USER 編集部/掲載内容有効期限:2016年11月8日
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