動画とインタビューで見る「Office 2008 for mac SP2」:速度向上+新機能
マイクロソフトがOffice 2008 for macのService Pack 2を公開した。担当者インタビューとともに、追加された新機能と向上した処理速度を動画でチェックしよう。
新機能と劇的な速度向上が目玉のOffice 2008 for mac SP2
7月21日、マイクロソフトはMac用統合アプリケーション「Microsoft Office 2008 for mac」の2つめのアップデートとなるService Pack 2をリリースした。通常、マイクロソフトによるService Packは、セキュリティ関連などの深刻な問題点の解決などが中心となっているが、今回のリリースでは「余裕があったので、いくつか新機能も用意した」という。同社マッキントッシュ・ビジネス・ユニットのシニア・マック・エバンジェリスト、カート・シュマッカー氏に話を聞いた。
――今回のサービスパックでは、新機能が追加されたということですが、従来通り動作改善も行われているんですよね。
シュマッカー もちろんです。オンラインフォーラムなどで寄せられた報告やMicrosoft Error Reporting System(MERP)で集計した不正動作の情報などを元に、頻発する問題点はほとんど解消したはずです。そのうえでいくつか新機能を追加し、さらに一部の機能ではスピードの向上も図りました。
――どんな点でスピードが向上したのでしょう。
シュマッカー 最も劇的にスピードが向上したのはExcelの一部の処理です。ここに500行のデータが入ったExcelのスプレッドシートを開きピボットテーブルを作成してみましょう(デモ動画参照)。
このようにSP1では約30秒かかる処理が、SP2では、もう終わってしまいました。ちょっと速すぎて、何も起きていないと思うかもしれませんが、SP1で30秒かかっていた処理が一瞬にして終わっているのです。というわけで、財務系の計算をしている部署やセールスデータの分析をしてピボットテーブルを使っているような部署に取っては劇的な作業効率アップが実現するはずです。
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――なるほど、これはすごい性能向上ですね。これ以外に、見てすぐに分かる変更もありますか?
シュマッカー それならPowerPointに新たに追加されたパスアニメーション機能がいいでしょう。PowerPointを起動してアニメーションタブを開き、このように自由線分を書くと選択したオブジェクトがその上に沿って動く、というものです。
Office for macは、これまでパスアニメーションの再生はできていたのですが、作成することができませんでした。ユーザーから、WindowsでもMacでも平等にアニメーションを作成する機能が欲しい、というたくさんの要望を受け、今回それを実現しました。
動画で見る「Office 2008 for mac SP2」(2) (表示されない場合はこちらから) |
SP2では、これ以外にもいろいろと細かなところで性能アップや、ちょっとした改善を行っているので、ぜひ試して変化を感じ取ってみてください。
次期Office for macも順調に開発
――ところで、御社ではこのSP2を開発しながらも、次期バージョンのOfficeの開発も進めているんですよね。
シュマッカー そうです。我々は通常、2年から3年ごとに新バージョンをリリースしていますが、次の開発もきちんとスケジュール通りで順調に進んでいます。
次期Office for macについては、まだ秘密の部分が多く、あまり話せることがありませんが、1つすでに明かされている内容から話すと、私はちょうど先週、次期バージョンのOfficeで動くVisual Basicを試す機会がありました。非常にいい出来に仕上がっていました。これが最終製品になるのが待ちきれません。
私は技術的な判断で、Office 2008 for macから、Visual Basic機能を取り去る決断をしたうちの1人でした。これはユーザーに嫌がられる決断だと分かっていましたが、当時は仕方ありませんでした。でも、間をおかず次のリリースで、この問題点を解決できるのはうれしい限りです。
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