「Windows 7」のメール移行、“ここ”に注意 「新PCで行う“実移行作業”」編:OE/Windowsメールユーザーは必見!(2/2 ページ)
Windows 7には「標準メーラー」が付属しない。ただ、無料ソフト「Windows Liveメール」を用意し、メールデータはしっかり移行できる。実際にどう作業するか、新PCで実践していこう。
Outlook Express/Windowsメールユーザー向けのメール移行手順
- [1]旧PCのメール環境を「Windows Liveメール」に移行する(前編で解説)
- [2]「Windows 転送ツール」を準備する(前編で解説)
- [3]「Windows 転送ツール」で旧PCのデータを吸い出す(前編で解説)
- [4]Windows 7の新PCに「Windows Liveメール」をインストールする
- [5]→「Windows 転送ツール」で新PCに復元する
[5]「Windows 転送ツール」で、バックアップを新PCに転送する
バックアップしたデータは、新PCの「Windows 転送ツール」で転送する。バックアップを保存したUSBメモリを新PCに接続し、Windows 転送ツールを実行しよう。
作業は手順[3]と似ているが、ここでは「新しいコンピューターです」を選択して実施する。USBメモリに旧PCのデータをバックアップしたので「外付けハードディスクまたはUSBフラッシュドライブ」を選ぼう。USBメモリに保存した旧PCのバックアップデータ「今までのコンピューターの項目」を選ぶと転送作業が始まる。
転送終了後、新PCでWindows Liveメールを起動すると作業は完了だ。旧PCのメールデータは、別途(インポートなどの)作業なしに、ほぼそのまま復元されているはずだ。
ポイント
- 今回行った複数回の作業のうち、(なぜか)アドレス帳データが新PCの「Windows Live Contacts」へ正しく転送(復元)されていないことがあった。この場合は、旧PCのアドレス帳データ(.WAB、.CSV)を旧PCであらかじめバックアップ(エクスポート)しておき、新PCのWindows Live Contactsで“インポートする”ことで解決する。
- Windows転送ツールを使用した場合も、PCの環境によっては確実にすべて復元できるわけでないことに若干の注意が必要といえる。
- 新たにPCを購入したユーザーは(旧PC本体およびデータがまだ残っていると想定し)移行作業後も、改めてアプリケーション個別にエクスポート(吸い出し)/インポート(復元)作業は行えると思われる。一方、1つのPCにWindows 7の新規インストール(OSのアップグレード・入れ替え)を行い、旧データが実質消えてしまうユーザーは少々不安が残る。より重要なデータは、あらかじめ旧PCで、Windows 転送ツール以外の別の方法でも“もう1つバックアップ”(設定のエクスポート作業など)をとっておくと安心だ。
- Windows 7は、一定条件を満たしたVista環境でのみ上書きインストールできる。一方、XPは新規インストールのみとなる。旧環境の単体ファイルは「Windows.old」フォルダに自動バックアップする仕組みなどもあるが、旧PCで利用していたインストールが必要なアプリケーションは原則として使えなくなる(再インストールなどが必要)。
今回はOutlook ExpressかWindowsメールユーザーを対象にした、Windows 7の「Windows Liveメール」へ移行するための手順を解説した。
ただ、これら以外のメーラーを使用しているのでWindows Liveメールは使用しないユーザー、あるいはメールデータ以外のデータ移行も行いたいと思う、“PCの操作にはかなり慣れている”ユーザーも、バックアップ対象フォルダのカスタマイズを行うなどの応用で「Windows 転送ツール」は意外に便利そうだ──とひらめいていただけたと思う。
Windows 7にアップグレード、あるいはWindows 7搭載PCを購入したら、まずは「Windows 転送ツール」。比較的ラクに新PC環境へ移行できることだろう。
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