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「VAIO P」2010年夏モデル徹底検証(後編)――“Z560+US15X”の真価を問う直販/店頭/旧モデルをガッツリ比較(5/5 ページ)

新型「VAIO P」で一番気になるポイントは、直販モデルで選べる高クロックのCPUと新チップセットではないだろうか? ついに“Z560+US15X”がベールを脱ぐ。

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ミニノートPCとしての総合力がアップ、後はどの構成を選ぶかだが……

 以上、3回に渡って新型VAIO Pのレビューをお届けした。本体サイズは完全に同じで、重量もほぼ据え置きだが、実際に使ってみると従来モデルとの違いは大きい。

 従来モデルで課題だった液晶ディスプレイ表示の細かさを文字サイズ(DPI)の調整と解像度切り替えボタンでフォローしつつ、キーボードの配列やスティックの感度を改善し、液晶ディスプレイ側にタッチパッドを設けて両手持ちで使いやすくするなど、使い勝手を大きく向上した。

 バッテリー駆動時間の延長と、各種センサーがもたらす付加機能、WiMAXと無線WANの同時搭載が可能な通信機能、VAIOオーナーメードモデルに追加された高クロックのCPUとグラフィックスコアといった部分も新モデルならではの利点だ。パフォーマンスについてはプリインストールOSがWindows 7に移行したことで、かつてのVistaモデルより軽快で、XPモデルより多機能というイイトコ取りになった。

 その一方で、プログラマブルボタンやインスタントモードの廃止、マグネシウム合金+光沢多層塗装による高級感ある天面デザイン(デザインの好みは人それぞれだが)、ボディの放熱性など、従来モデルから失われた部分もあるが、モバイルを重視したミニノートPCとしての総合力は確実に高まったといえる。

 これほどの高機能を600グラム前後のボディに凝縮したミニノートPCが、直販価格で7万9800円から購入できるのだからコストパフォーマンスに文句はない。VAIO Pに興味を持ったならば、まずはミニノートPCとしては豊富なCTOメニューをチェックして、予算や用途に応じて最適な構成をアレコレ考えてみると楽しいだろう。

 個人的に新モデルを選ぶうえで選択の分かれ目になるのは、ハイエンド志向でAtom Z560(2.13GHz)+256GバイトSerial ATA SSDを選ぶか、バランス重視でAtom Z550(2.0GHz)+128GバイトSerial ATA SSDを選ぶかだが、価格や発熱面まで考慮すると、後者のほうが幅広いユーザーにおすすめできる。しかし、新モデルならではのハイエンド構成によるパフォーマンスもやはり魅力的であり、悩みは尽きない。

*** 一部省略されたコンテンツがあります。PC版でご覧ください。 ***

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