“ブルーライト”“まぶしさ”“チラツキ”を自動で抑制――新世代「FlexScan EV」は全PCユーザー必見か!?:毎日使うなら、目に優しいディスプレイを(4/4 ページ)
PCのディスプレイはとにかく目が疲れて困る……。そんなユーザーの声に応え、EIZOブランドのナナオから、疲れ目抑制に注力した液晶ディスプレイ「FlexScan EV」シリーズの新モデルが登場した。ブルーライト対策メガネの熱心な愛好家で「これがないと眼精疲労や偏頭痛が発生する」という、テクニカルライターの山口真弘氏にとって、その疲れ目抑制技術はどう映るのか? 主観だけに頼らず、実際に輝度やブルーライトを計測しながら、じっくりと試してもらった。
長く使うものだからこそワンランク上のディスプレイを
疲れ目を抑制するためのさまざまな機能が光るFlexScan EV2436W-FSだが、ディスプレイとしての基本性能も高く、魅力的な機能も数多い。最後にこうした特徴にも触れておこう。
画面は24.1型ワイド、解像度は1920×1200ドット。16:10のアスペクト比なので、16:9の製品に比べて、縦方向の作業領域の狭さも感じにくい。IPSパネルを採用しており、水平/垂直の視野角は178度と非常に広いことも大きな特徴だ。
このIPSパネルはノングレアであることから外光の反射や映り込みも少なく、ギラつきもない。グレアタイプの液晶パネルが苦手な筆者のようなユーザーからすると、優先順位の高いチェックポイントだが、きちんとクリアしている。
さらに特筆すべきなのは、スタンドの使いやすさだろう。この種のディスプレイでは、高さの変更、回転(スイベル)といった調整機能を備えていても、動かすためにかなりの力を要することが多く、いつしか機能自体を使わなくなってしまうことも少なくない。これはディスプレイアームについても同様で、自在に位置が決められるという触れ込みで購入したところ、関節が固く動かすのが大変な場合も少なくない。
その点、FlexScan EV2436W-FSは、高さの変更、回転といった調整が軽い力で行える。また高さの変更については、机上ギリギリの位置まで下げることができるので、画面を自然に見下ろすポジションにセットすることで、視線が下に向き、ドライアイを防ぐこともできる。
前述したような機能面での工夫はもちろん、こうした機構についても疲れ目を抑制する工夫が見られるというわけだ。このほか、従来モデルに比べて約5ミリも幅が狭くなったフレームや、縦位置表示の機能は、マルチディスプレイ環境の構築にも最適だろう。
昨今、省電力をうたうディスプレイは数多いが、ここまで徹底して疲れ目の抑制を主眼に置いたディスプレイは文字通り“本邦初”といっていい。
今ブームのブルーライトの抑制はもちろんのこと、全方位的な疲れ目対策機能を備え、しかもディスプレイとしての基本性能も最高クラスにある製品が5万円ちょっとで購入できるというのは、本当によい時代になったものだと思う。液晶パネルも含めた5年間保証(使用時間3万時間以内)が付いているのも長期利用では頼もしい。
「長く使うものだからこそワンランク上のよいものを買いたい」という言葉がそのまま当てはまる、FlexScan EV2436W-FSはまさにそんな製品といえそうだ。
今回のディスプレイ計測に使用した業務用測定器
今回の室内照度、ディスプレイ輝度、ブルーライト(光スペクトル分布)の計測には、コニカミノルタオプティクスにご協力いただき、同社の業務用測定器を使用した。
照度計測には小型軽量タイプの色彩照度計「CL-200A」、ディスプレイ輝度計測にはハンディタイプの輝度計「LS-100」、ブルーライト計測には分光放射輝度計「CS-2000」を用いている。
特にCS-2000は分光測定や、低輝度(0.003カンデラ/平方メートル)の高精度な測定に対応した、同社の代表的なモデルだ。超高コントラスト(100万:1)の分光測定や、超低輝度(0.0005カンデラ/平方メートル)の測定が可能な上位モデル「CS-2000A」も用意している。
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