ものすごく薄い新型「iMac」を眺めてきた:エッジ部わずか5ミリ(2/2 ページ)
ついに発売された「iPad mini」。直営店のアップルストア銀座には朝から長い行列が伸び、昼の休憩時も店内は大盛況。一方、ストアの最上階では、新型「iMac」が報道関係者向けに披露されていた。
トリックアートでも見ているような薄型ボディの「iMac」
iPad miniの発売で大盛況のアップルストア銀座だが、その最上階では報道関係者向けに新型「iMac」も披露されていた。現時点で21.5型モデルが11月発売、27型モデルが12月発売となっており、具体的な発売日のアナウンスはないものの、一足早く実機を写真で紹介しよう。
第3世代Coreプロセッサー・ファミリーと最新NVIDIA GPUを搭載した今回のiMacは、初代iMacから数えて8代目の新しいボディに生まれ変わった。一目で分かるその特徴は薄さ。なんとエッジ部が5ミリという、液晶一体型PCとしては究極ともいえる薄さに仕上がっている。
これはMacBook Pro Retinaディスプレイモデルで見られる液晶ディスプレイの薄型加工技術と、同社が「摩擦攪拌接合」と呼ぶ溶接技術で実現したもの。ボディに継ぎ目がまるでないため、一見するとノート型Macと同じユニボディのように見えるが、実際は高い熱と圧力によってアルミパーツを分子レベルで結合しているという。
エッジ部分は側面を垂直に切り落としたような形で、初代iPadの側面を思い出させる。そもそも、液晶一体型PCのボディからタブレットを連想させてしまうこと自体が、新型iMacのデザインの秀逸さを物語っていると言えるかもしれない。もちろん、厚さ5ミリはディスプレイの末端部だけであって、基板やパーツが格納される背面は盛り上がっているのだが、背面中央にかけての傾斜が絶妙で、iMacを少し傾けて横から見たくらいではフラットな背面だと錯覚してしまう。また、後ろに回り込んで眺めてみても背面の盛り上がりは目立ちにくい。ほぼ真横から見たときだけ背面の厚さが分かるユニークなデザインだ。
このほか、液晶ディスプレイの薄型化によって、反射を75%低減しているのも目を引く。全面をガラスで覆った光沢パネルのため、当然映り込みは皆無ではないものの、従来モデルに比べてかなりよくなったと感じた(少なくともディスプレイを点灯した状態で自分の顔が映って気になるといったことはない)。あくまで目視の印象だが、写真を表示した際の見栄えは非常によい。出荷時に1台1台キャリブレーションを行っているとのことなので、個体差によらない高画質が期待できそうだ。後日、測色器を用いた詳しい検証を行いたい。
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