総務省 電波監理審議会は7月26日、2.5GHz帯BWA(Broadband Wireless Access:データ通信向けの広帯域移動無線システム)の追加割り当てをUQコミュニケーションズに与えると発表した。
追加される2625〜2650MHz帯は2009年3月末にサービスを終えた「モバHO!」サービスの跡地。現在2.5GHz帯ではUQコミュニケーションズ(WiMAX)とWireless City Plannning(AXGP/Softbank 4G)がサービスを展開しており、追加割り当ての合計20MHz幅を全国展開する事業者としてUQコミュニケーションズ(KDDI系)、Wireless City Planning(ソフトバンクモバイル系)の2社が割り当てを希望していた(当初はNTTドコモや地域WiMAXも希望したが、2013年4月に示された開設指針案により割り当て対象外となった)。計20MHz幅のうち、10MHz幅ずつであれば2社、20MHz幅であれば1社に割り当てられる計画だった。
割り当てが決まったUQコミュニケーションズは、現在WiMAXサービスで使用している2.5GHz帯/30MHz幅に加え、新たな20MHz幅を活用する新世代の高速サービス「WiMAX 2+」の事業計画を推進しており、当初より20MHz幅で申請。次世代WiMAXとして開発を表明していたIEEE802.16m規格のWiMAX 2計画に代え、LTE方式の1つであるTD-LTE方式との互換性を確保する仕様に方向転換。TD-LTEをベースに既存サービスとの互換も考慮したサービスを計画している。
(※一部内容を修正しました)
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