EIZO、4K UHD対応の23.8型カラーマネジメント液晶「ColorEdge CG248-4K」:ColorEdgeで最高の画素密度
「ColorEdge CG248-4K」は、カラーマネジメントに対応した4K UHD(3840×2160ピクセル)表示の23.8型ワイド液晶ディスプレイ。ColorEdgeシリーズでは最も精細な表示が可能なモデルとなる。
カラーマネジメント液晶ディスプレイも高画素密度化へ
EIZOは2月4日、4K UHD解像度の23.8型カラーマネジメント液晶ディスプレイ「ColorEdge CG248-4K」を発表した。2015年4月20日に発売する。価格はオープン、同社直販「EIZOダイレクト」の販売価格は27万円(税込)だ。保証期間は5年間(使用時間3万時間以内)。
デジタルフォト、印刷、映像制作などグラフィックス市場向けカラーマネジメント液晶ディスプレイのフラッグシップモデル。4K UHD(3840×2160ピクセル)解像度の23.8型ワイドIPSパネルを採用する。画素密度はColorEdgeシリーズで最高となる185ppi(pixels per inch:1インチあたりのピクセル数)だ。
なお、ColorEdgeシリーズとしては2番目の4K対応ディスプレイとなる(1番目は4K DCIの4096×2160ピクセル表示に対応した映像制作特化の31.1型モデル「ColorEdge CG318-4K」)。
色域は、主にデジタルフォトで使われるAdobe RGBを99%、デジタルシネマに用いられるDCI-P3を93%カバーし、印刷業界の標準色であるJapan ColorやJMPAカラーもカバーする。専用ソフトウェア「ColorNavigator 6」「ColorNavigator NX」を用意し、内蔵のキャリブレーションセンサーを使った定期的な調整が可能だ。ネットワーク経由で複数のColorEdgeを一元管理できるソリューション「ColorNavigator Network」にも対応する。
EIZO独自の高画質化・表示安定化技術も多数搭載。電源オンから3分で輝度、色度、階調特性が安定するという。また独自のデジタルユニフォミティ補正回路を内蔵し、輝度と色度が均一になるように画面全体を全階調で補正し、画面の表示均一性を保つ。周囲の温度変化、色温度、輝度の変更に対しても、表示均一性を維持できる。
工場では1台ごとにRGB各色0〜255の全階調を調整し、理想的なガンマ値になるよう16ビットLUT(65281階調)から割り当てて出荷することで、個体差を吸収し、滑らかな階調再現に配慮している。特定の色をRGB立体上で個別に調整できる3D-LUTも搭載し、エミュレーション機能により、映画フィルムの特性ファイルである3D-LUTファイルを適用した表示も可能だ。
カラーモードは、キャリブレーション用のCalibration、Custom、Adobe RGB、sRGBに加えて、EBU、Rec.709、SMPTE-C、DCI、Rec.2020などの放送規格で定められた色域・ガンマを再現するモードも持つ。
4K映像のフォーカスを確認するために画面の一部(左上/右上/左下/右下/中央)を拡大して表示できる「ズーム」機能、オーバースキャン表示時に字幕などの必要な情報が画面内に適切に配置できているか確認できる「セーフエリアマーカー」機能(HDMI接続のみ)も備えている。製品には専用遮光フ―ドも付属する。
液晶ディスプレイの基本スペックは、輝度が350カンデラ/平方メートル(キャリブレーション推奨輝度が120カンデラ/平方メートル以下)、コントラスト比が1000:1、視野角が上下/左右で各178度、応答速度(中間階調域)が14ms、表示色が最大約10億7374万色(10ビット対応/約278兆色中)だ。液晶ディスプレイ表面は反射を抑えたノングレア仕様で、表示のちらつきが発生しにくい調光方式を採用する。
映像入力は4K UHD/60p表示に対応する2系統のDisplayPort 1.2、4K UHD/30p表示に対応する2系統のHDMIを装備。側面にUSBハブを3ポート用意し、そのうち1ポートはスマートフォンなどの充電に対応する(USBアップポートは背面に1基)。
本体サイズは553(幅)×245(奥行き)×394〜544(高さ)ミリ、重量は約8.5キロ。スタンドは上30度/下5度のチルト、左右合計で344度のスイベル、150ミリ範囲の昇降といった画面の位置調整が可能で、画面の縦回転機能も持つ。背面には持ち運び用のハンドルを装備するほか、100×100ミリ(VESA規格)のフリーマウントにも対応する。
なお、同製品は発売に先駆け、2月12日からパシフィコ横浜で開催される「CP+」EIZOブースにて初めて展示される。
関連記事
- 価格は54万円(税込):EIZO、DCI 4K対応の31.1型“4096×2160”カラマネ液晶「ColorEdge CG318-4K」
EIZOのカラーマネジメント液晶ディスプレイ「ColorEdge」に待望の4Kモデルが登場。PC用4Kディスプレイで主流の3840×2160ピクセル(UHD 4K)ではなく、4096×2160ピクセル(DCI 4K)に対応し、映像制作に最適化したハイエンドモデルだ。 - 法人グラフィックス市場向け:EIZO、24.1型カラマネ液晶の広色域ベーシックモデル「ColorEdge CS240-CN」
EIZOの「ColorEdge CS240-CN」は、カラーマネジメント対応ディスプレイの法人限定ベーシックモデル。広色域に対応し、高画質化技術も多数盛り込みながら、機能の取捨選択などで価格を従来より抑えている。 - プロフェッショナルなあなたのために:EIZO、4K「ColorEdge」の試作機を出展──2014年度中に2機種発売へ
4K動画を映せるテレビが人気だ。4K動画を編集する環境も充実させていきたいところだろう。EIZOは4K動画の編集などに向けた大型液晶ディスプレイの試作品を公開した。 - デスクライトの新製品も:EIZO、色域を広げたカラーマネジメント液晶「ColorEdge CG247/CX241」
EIZOは24.1型カラーマネジメント液晶ディスプレイ「ColorEdge CG247」と「ColorEdge CX241」を4月24日に発売する。いずれもAdobe RGBカバー率99%のIPSパネルを採用した。 - 2013年4月出荷分から対応:EIZO、27型カラーマネジメント液晶ディスプレイ「ColorEdge CG276」に4K×2Kの縮小表示機能を追加
EIZOの27型カラーマネジメント液晶ディスプレイ「ColorEdge CG276」は、2013年4月生産分から4K×2Kの高解像度信号入力に対応。2560×1440ドットの液晶パネルに縮小表示が可能になる。 - ColorEdgeで6万円切り:ナナオ、カラーマネジメント液晶「ColorEdge」に23型と27型の新機種を追加
ナナオがカラーマネジメント液晶ディスプレイ「ColorEdge」のラインアップを拡充した。23型モデルと27型モデルを11月22日より順次発売する。 - 3シリーズ展開、全機センサー内蔵、低価格モデルも:プロフォトからホビー用途まで網羅――ナナオがカラーマネジメント液晶「ColorEdge」のラインアップを一新
ナナオがカラーマネジメント液晶ディスプレイ「ColorEdge」のラインアップを一新。プロフォトからホビー用途までカバーする3シリーズを用意し、8月8日から順次発売する。 - 約6万円の“カラマネ”液晶を徹底検証:“プロ級の色再現性”は安価な23型液晶でも健在か?――EIZO「ColorEdge CS230」を試す(後編)
EIZOの「ColorEdge CS230」は、23型フルHD液晶を搭載したエントリークラスのカラーマネジメント対応ディスプレイだ。5万円台から購入できるシリーズ最廉価モデルは、個人の写真好きやクリエイター予備軍にとって福音となるのか、その実力に迫る。 - プロ御用達ブランドがここまで手軽に:“6万円切りでカラマネ対応”の23型フルHD液晶――EIZO「ColorEdge CS230」を試す(前編)
EIZOのカラーマネジメント対応ディスプレイ「ColorEdge」シリーズに、6万円を切る入門機が登場。これまでのプロやハイアマチュアではなく、写真やイラスト好きで色にこだわる幅広いユーザーに向けた新モデルだ。普通のディスプレイとは一体どこが違うのか?
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.