「Surface Book」が盛り上がる中、「Surface Mini」は結局どうなったのか?:鈴木淳也の「Windowsフロントライン」
「Surface Pro 4」と「Surface Book」の米国販売が始まり、Microsoftのハードウェア製品に注目が高まっている。ところで、前々からウワサになっていた「Surface Mini」はどうなったのだろうか。
Windows 10登場のタイミングに合わせるという話もあったが……
10月に入り、米Microsoftは「Lumia」と「Surface」の新機種を立て続けに発表したが、以前からウワサになっていた小型タブレット「Surface Mini」の話は全く出てくることがなく、今後発売されることがあるのか、気になっている方もいるだろう。
同社からSurface Miniについて公式なコメントは得られていないが、米WIREDが興味深い記事を載せている。Surface開発の中心人物であるパノス・パナイ氏のインタビューにおいて、同氏がその存在を認めたというのだ。
Surface Miniに関しては過去の連載でも触れているが、新開発の7型Windowsタブレットと言われており、過去2〜3年に渡って何度もウワサが出ている。実際にその専用ケースをネットで販売するベンダーが出てきたり、サプライチェーン筋での動きが何度も伝えられていた。
しかし1年ほど前からぱったりとウワサは途絶え、「Windows 10のローンチに合わせて(新OS対応の)リフレッシュを行っている」「そもそも計画自体がキャンセルされた」の2つの可能性が指摘されていた。今回の記事によれば、結局後者の「計画中止」が選択されたことになる。詳しい理由は不明だが、恐らく今後Surface Miniの製品カテゴリ自体が計画されることもないだろう。
また、米The Vergeの記事では、Surface Miniの計画が最終的に中止となったのは2014年第4四半期のタイミングだったという。
これは筆者の予想だが、「Surfaceはプレミアムのカテゴリを目指す」としているにもかかわらず、MicrosoftがWindows 10で規定した7型タブレットは「ローエンド」を志向したもので、同社の戦略的にも矛盾を起こしている。
実際、7型タブレットのカテゴリは過当競争によって低価格化が進んでいた状況でもあり、Microsoftとして「あえて参入する理由はない」と判断したのかもしれない。
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