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「Surfaceを意識しました」――HP Elite x2 1012 G1がビジネスに最適な2in1である理由を聞いた魅力的なアルミボディ(4/4 ページ)

日本HPが発表した2in1タブレット「HP Elite x2 1012 G1」は、日本マイクロソフトの「Surface」シリーズと似ている点も多い。しかし、ビジネス向けとしてしっかり差別化を図っているという。来日した米HPのアネリーズ・オルソン氏に製品のコンセプトを聞いた。

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2in1の世界では仕事と私生活の境目がなくなる

オルソン 私どもの戦略的なコンセプトとして、家にいるときでも、そして移動中であっても同じことができる「ワンライフ」という考え方があります。労働人口に若年層が増えており、80年代から90年代に生まれた人たちは職場に出かけなくても、仕事さえできれば電車の中、コーヒーショップ、自宅、どこだって構わないという考え方をしています。

 HPはコンシューマー向けに関してのデザインノウハウを持っていますが、それと同時に企業のセキュリティ担当者やITマネジャーがどういったものを必要としているのかというビジネスの経験も持っています。HPはこの二つを兼ね備えている唯一のベンダーです。

―― 例えば医療用、介護用、建築土木用、教育用といったビジネスの現場で、さまざまな業種や業務にあわせて製品のデザインを変える必要があると思いますが、さまざまな環境に適応する製品を生み出すのは一筋縄ではいかないと思います。どういった工程を経てデザインをしているのですか?

オルソン おっしゃる通り、簡単なことではありません。私どもは世界中の顧客、それからグローバルのR&D(研究開発)を巻き込んで、ビジネスチャンスと市場規模を考慮した4つの市場に対応しようと決めました。具体的には「教育」「小売」「ヘルスケア」「現場」の4つです。

 私どもの世界的なチームの中には、それぞれのスペシャリストがいます。それぞれが垂直市場の特定部分に注力しており、そのワークフローを見ながら製品とソリューションを決めているのです。

 タブレット製品はさまざまな市場に対応させることができますが、その回りにあるアクセサリーはそれぞれの市場向けに設計しています。例えば教育現場の場合は、耐久性や安全性、ペン、ドッキングステーションが必要です。複数の人間がデバイスを使うので、充電し忘れなどを防止するソリューションも重要ですね。

 小売市場も同じような考え方です。クレジットカードでの支払いができるように外付けのリーダーを用意したり、QRコードのスキャナーなどを内蔵したり、ドッキングステーションも提供します。また、お店や倉庫で何かを探す際に(両手を空けるために)必要なストラップを用意する。このように市場にあったアクセサリーも提供するのです。

 ヘルスケアの場合は抗菌のディスプレイが必要なため、特別な抗菌カバーを用意しました。患者のデータも扱うので、セキュリティ機能も重要です。

―― 先ほどの発表会で、国内において医療用に開発した抗菌タブレットが水産加工の現場で取り入れられたという興味深い話題がありましたが、国外でそういった事例はありますか?

オルソン 小売向けのデバイスは店舗での使用を目的としていましたが、スキャナーの機能を倉庫管理に利用しているようです。香港の空港で使われている事例もあります。

―― ビジネスの現場に導入するにあたって、導入のサポート体制などは用意されていますか?

オルソン サポートの手法はいろいろあると思います。いちユーザーが会社に新しいデバイスを持ち込んで評判が広まるということもありますが、私どもは全体のワークフローを見直したり、プロセスを改修するといったコンサルティングサービスを提供しています。例えば、導入に関する総コストでコンサルティングを要望するユーザーもいれば、1カ月あたり、1ユーザーあたりのコストの固定を要望されるユーザーもいます。

 マネージドサービス(運用から管理まで一体で提供する)で言えば、「デバイスを2年ごとにアップグレードしてほしい」という要望や「店舗で使用するタブレットは常に最新にしてほしい」といったものです。必要があれば従業員のトレーニングも行っています。

 今は「タッチスクリーンが欲しい」「ディスプレイとキーボードを取り外せるようにしたい」という要望が企業に存在しています。HP Elite x2 1012 G1のような新しいデバイスを企業が導入するのは難しくないと考えています。ラップトップとタブレットを使うことがあるが、これなら1つのデバイスで両方をまかなうことができます。

*** 一部省略されたコンテンツがあります。PC版でご覧ください。 ***

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