4月11日に配信開始 「Windows 10 Creators Update」でPCはこう変わる:鈴木淳也の「Windowsフロントライン」(6/6 ページ)
いよいよ一般ユーザー向けの配信が始まる「Windows 10 Creators Update」。主な変更点をまとめた。
CUIツールはコマンドプロンプトからPowerShellへ
CUI(Character User Interface)はPowerShell」がデフォルトのコマンドラインツールとなり、「コマンドプロンプト」から切り替わった。「Windows」+「X」などのメニューで呼び出せるツールもPowerShellに変更されている。
PowerShellはUNIX系のシェルスクリプトの機能を意識したツールとして開発され、パイプラインを含む高度な処理系が利用可能な管理者向けのシェルだ。オープンソースとしてのライセンスも行われており、Windows以外のOSでも利用できる。
従来のコマンドプロンプトも引き続き利用が可能だが、Cortanaの窓で「cmd」を実行するか、あるいはスタートメニューにショートカットを作成する必要があり、あくまでサブ的な扱いとなった。
Windows 10におけるデフォルトのCUIツールが「コマンドプロンプト」から「PowerShell」に変更された(左)。Cortanaの窓で「cmd」を実行すれば、コマンドプロンプトも起動可能だ(右)
大型アップデートの負荷を減らす「UUP」
最後に、現時点では意味をもたないものの、Creators Updateの次に予定されているWindows 10の大型アップデート「Redstone 3(RS3)」で注目すべき機能に「Unified Update Platform(UUP)」がある。
これは従来の大型アップデートがWindows 10本来のOSサイズ(3〜4GB)の容量でインターネットから降ってくるという、ネットワーク的に非常に優しくない仕様になっているものが、最大3分の1程度(Microsoftによれば約35%)までサイズが縮小されるものだ。UUPが更新に必要なファイルのみを認識してダウンロードサイズを大幅に圧縮する。より短時間でダウンロードが終了し、ネットワークの負荷も減るだろう。
これまで、Windows 10の大型アップデートでは大容量データのダウンロードが同時期に発生することから、ユーザーやデバイスごとに「アップデートが利用可能になるタイミングをずらす」という仕組みを採用していた。しかし、UUP採用後のRS3は負荷が大幅に軽減されるため、こうしたラグは発生しにくくなるだろう。また、より短時間でダウンロードが終了することも期待できる。
実際、週に1〜2回程度の間隔で大規模なアップデートがやってくるWindows Insider ProgramのFast Ringでは、このUUPを通じてユーザーによって個人差はあるものの、1GB程度までダウンロードサイズを縮小することに成功しており、その効果を証明している。
RS3は2017年秋に配信される見込みだ。
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