Windows 10秋の大型アップデートに合わせて登場する「次世代Surface」とは?:鈴木淳也の「Windowsフロントライン」
2016年10月は「Surface Studio」を発表した米Microsoft。2017年10月にも新製品を発表するか。
米Microsoftは例年10月に「Surface」の新製品を発表するサイクルを維持しており、2016年10月には「Surface Studio」が登場した。その流れから、2017年10月にSufaceの新製品が発表される可能性は高い。
「Surface Book」のリニューアルか、それとも
それでは、どのようなSurface新製品が登場するのか。現時点でSurfaceの新モデルに関する情報はほとんど出ていないが、更新周期から考えれば海外展開が始まったばかりで日の浅いSurface Studioの他、春に新製品が発表されたばかりの「(New)Surface Pro」「Surface Laptop」については可能性が低い。
やはり、オリジナルモデルが投入されてから既に2年が経過している「Surface Book」が何らかの形でリニューアルされると考えるのが妥当だ。米国のMicrosoft Storeでは、Surface Bookの幾つかのモデルを値下げしており、1TBストレージオプションをオンラインで選択不可にしているなど、次世代製品の兆候とみられる。
あるいは、サポート対応などで不遇なまま製造中止となってしまったAtomプロセッサ搭載の「Surface 3」後継、または似たようなコンセプトの新製品が発表されることもあり得る。
ただ、仮にSurface 3の後継製品が登場したとしても、従来のような「安価なSurface」は考えにくい。本来は低価格帯を狙うはずの「Windows 10 S」を搭載したSurface Laptopがやや高価格帯の製品となったように、最近のMicrosoftは製品ライン全体をハイエンド寄りにシフトしつつある。
そのため、Surface 3に連なる新製品が出るとしたら、低価格を強みにするのではなく、長時間バッテリー駆動が可能で常時接続に対応した「モバイルに最適なPC」をコンセプトとして打ち出す可能性が高い。具体的には「ARM版Windows 10」を採用した「Snapdragon 835内蔵のデバイス」だ。
「Always Connected PC(常時接続PC)」というMicrosoftが掲げた新しいPCのコンセプト。Windows 10、LTE、長時間のバッテリー駆動、Snapdragon 835という4つの特徴を掲げている
「Fall Creators Update」でOSもテコ入れ
10月というのはWindows 10の次期大型アップデート「Fall Creators Update(1709)」がリリースされるタイミングでもあり、2017年末のホリデーシーズン商戦に向けて投入されるPCはこの最新版OSの搭載が前提となる。
もし10月にMicrosoftの製品発表イベントが開催された場合、プレゼンテーションの一部はこのFall Creators Updateの機能紹介に割り当てられるだろう。
いずれにせよ、10月は「Back to School」と呼ばれる米国での新学期商戦シーズンが既に終了したタイミングで、比較的高価格帯で高機能な製品がMicrosoftの発表イベントの目玉となる。
米国ではこの時期にWindows 10 Sをプリインストールした比較的安価なノートPCとして「ASUS Vivobook W202」「Dell Latitude 3180」「Fujitsu LIFEBOOK P727」「HP ProBook x360 11EE」の投入が予告されている。Microsoftは、初のWindows 10 SデバイスとしてSurface Laptopを投入した後は、普及価格帯の市場開拓をOEMメーカーに任せる意向なのだろう。
10月に発表されるとみられるSurfaceシリーズ新製品の日本投入時期がいつかも含め、今から発表が楽しみだ。
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