マスク姿も増えたが、流通の長期停止化に懸念――新型コロナウイルスの影響がアキバにも:古田雄介の週末アキバ速報(1/2 ページ)
猛威をふるう新型コロナウイルスの影響は、秋葉原のPCパーツショップかいわいにも現れるようになってきた。直接的な客足よりも、春節休みの延長が大きいと答えるショップが多い。
今週から、秋葉原のPCパーツショップでも新型コロナウイルス対策として、スタッフのマスク着用を義務づけたり推奨したりする動きが広まっている。着用義務となっているドスパラ秋葉原本店は「お客様にもご理解をいただけているようで、特に違和感なくやりとりさせてもらっています」という。
今週広まった「マスク着用の断り」と春節休暇延長の憂い
今週は春節(中国などにおける旧暦の正月)のまっただ中だったが、中国政府が1月27日に海外への団体旅行と一部個人旅行を禁止したこともあり、電気街全体で中国人観光客を見かけることは少なかったように感じた。ただ、PCパーツショップの営みにはあまり影響はなかった様子だ。
TSUKUMO eX.は「元々、春節に秋葉原に来てもPCパーツ目当てという方は少なかったですからね。Windows 7の買い換え需要が少しずつ落ち着いてきていて、例年のこの時期と同じくらいになったかなと。ただ、中国からのお客さんははっきりと少ないですね」という。他店でも似たような感触を聞いた。
一方で、複数のショップが深刻に受け止めていたのは春節休みの延長だ。中国政府は新型感染症対策から、1月30日までだった春節休みを2月2日までに延ばした。さらに沿岸部の企業を中心に、2月9日までのさらなる延長を命じる動きが相次いでいる。
オリオスペックは「現状だと2月半ばくらいまで中国方面の流通がストップします。代理店の在庫がなくなったら仕入れも滞ることになるでしょう」と話していた。別のショップは「2月までにパーツを買う気なら、早めに動いたほうがいいでしょうね。値上がりなどではなく、回転の速いパーツなどはモノがなくなってしまう可能性がありますから」と助言する。
新型コロナウイルスの一方で、着実に値上がりの動きが続いているものがある。
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