唯一無二のケースとハイレゾ対応サウンドカードが光る! コナミアミューズメントのゲーミングPC「ARESPEAR C300/C700+」を試す(4/5 ページ)
音楽ゲームを始めとするアミューズメント施設向けのゲームを手がけるコナミアミューズメントが、ゲーミングデスクトップPCを開発した。その実態はどうなのか、レビューを通してチェックしていこう。
3DMark
あくまでも、C300とC700+は“ゲーミング”PCである。普段使いで快適であっても、ゲーミング、特に3Dゲーミングのパフォーマンスは気になる。そこで、ここからは3Dグラフィックスに関するベンチマークテストを進める。
まず、3Dグラフィックスの描画パフォーマンスをチェックする定番ベンチマークテスト「3DMark」の結果を見ていこう。DirectX 12ベースの「Time Spy」と、画面解像度をフルHD(1920×1080ピクセル)からWQHD(2560×1440ピクセル)に引き上げた「Time Spy Extreme」の総合スコアは以下の通りとなった。
- C300:3494(Time Spy)/1625(Time Spy Extreme)
- C700+:8911(Time Spy)/4357(Time Spy Extreme)
C700+の結果は、ゲーミングPCとしては高めだ。GeForce RTX 2070 SUPERを搭載しているだけのことはある。Time Spyでは平均フレームレートも60fps前後で、負荷の高いゲームでも難なく動かせるだろう。
一方のC300だが、DirecrX 12ベースゆえの負荷の高さを考慮に入れても、若干の不安が残る。Time Spyの「グラフィックステスト1」では平均fpsが21fps、グラフィックステスト2では平均19fpsである。重めの3Dゲームは厳しいかもしれないが、軽めのものであれば滑らかに動くだろうか。この後のテストで改めてチェックする。
続けて、DirectX 11ベースの「Fire Strike」、画面解像度をフルHDからWQHDに引き上げた「Fire Strike Extreme」、さらに解像度を4K(3840×2160ピクセル)まで引き上げた「Fire Strike Ultra」を実行した。総合スコアは以下の通りとなった。
- C300:7253(Fire Strike)/3779(Fire Strike Extreme)/1825(Fire Strike Ultra)
- C700+:18025(Fire Strike)/10728(Fire Strike Extreme)/5883(Fire Strike Ultra)
C700+については、こちらもゲーミングPCとしては高めのスコアとなった。Fire Strike Ultraの「グラフィックステスト1」では平均32fps、グラフィックステスト2では平均20fpsという値が出たため、4Kで3Dゲームをプレイするのは、少々厳しい。WQHDまでであれば快適だろう。
3DMarkの各種テストは、通常プレイされる3Dゲームよりに負荷を高めにして作られている。C300におけるFire Strikeの「グラフィックステスト1」は平均40fps、「グラフィックステスト2」は平均34fpsとなった。フルHDで軽めの3Dゲームをプレイする程度であれば、十分な性能は確保できている。
RTに対応するGPUを搭載しているC700+では、3DMarkのRTテスト「Port Royal」も実行した。Port RoyalではRTと従来のレンダリング技術を組み合わせて、RT対応GPUの総合パフォーマンスを測定する。
平均フレームレートは27fpsと低めだが、スコアはGeForce RTX 2070 SUPERを搭載するだけあって比較的高めとなった。最先端の技術をふんだんに使用したリッチなゲームでも、グラフィックス設定を最適化すれば十分に楽しめる。
なお、参考としてミドルレンジPC向けの「Sky Diver」(DirectX 11ベース)と「Night Raid」(DirectX 12ベース)も実行した。総合スコアは以下の通りとなる。
- C300:21903(Sky Driver)/26298(Night Raid)
- C700+:42106(Sky Driver)/45963(Night Raid)
FF14ベンチマーク
ここからは実際のゲームをベースとしたベンチマークのスコアも確認する。
まず「ファイナルファンタジーXIV:漆黒のヴィランズ ベンチマーク(FF14ベンチマーク)」において、標準品質、高品質、最高品質のそれぞれにおいて、フルHDと4Kでスコアを計測した。結果は以下の通りだ。
- C300(フルHD):13369(標準)/10123(高)/9103(最高)
- C300(4K):6001(標準)/3054(高)/2651(最高)
- C700+(フルHD):22572(標準)/17909(高)/18052(最高)
- C700+(4K):17001(標準)/9498(高)/8317(最高)
C700+は、全ての設定と解像度で最高判定である「非常に快適」となった。特にフルHDでは平均フレームレートが100を超え、高リフレッシュレートゲーミングディスプレイを使用すれば、より滑らかな映像表現を楽しめるだろう。4Kでも平均フレームレートが60fpsを超えるため、安定したゲームプレイを楽しめる。
C300のは、フルHD解像度であれば最高品質でも平均fpsは61fps、最低でも23fpsをマークする。4K解像度となると評価は「やや快適」となり平均17fpsとなったが、通常のゲームプレイなら支障はない。
FF15ベンチマーク
FF14ベンチマークよりも負荷が大きい「ファイナルファンタジーXV WINDOWS EDITION ベンチマーク(FF15ベンチマーク)」もチェックしよう。こちらは軽量品質、標準品質、高品質のテストをフルHD、4Kのフルスクリーンで実行した。結果は以下の通りだ。
- C300(フルHD):6570(軽量)/4998(標準)/3574(高)
- C300(4K):2500(軽量)/1761(標準)/1391(高)
- C700+(フルHD):12008(軽量)/10689(標準)/7774(高)
- C700+(4K):7109(軽量)/5068(標準)/4396(高)
C700+だが、フルHDでは「快適」以上の指標を獲得できたものの、4Kとなると多少のカク付きが発生した。フルHDであれば、シングルプレイの高負荷なタイトルであっても難なく動くだろう。
C300では、フルHDでは軽量品質で「快適」、高品質で「普通」の結果だ。4Kでは非常に重く「動作困難」の判定が出たものの、こちらもフルHDであれば高負荷なタイトルでもある程度は動かせる。
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