Appleの「HomePod mini」をひときわシビアに採点する:山口真弘のスマートスピーカー暮らし(1/3 ページ)
スマートスピーカーやその関連デバイスについて、試行錯誤を繰り返しつつ、機能をバリバリ使えるようになる(予定)までの過程を、時系列でお届けする本連載。今回は、Appleの小型スマートスピーカー「HomePod mini」を取り上げる。
Appleからスマートスピーカー「HomePod mini」が新しく登場した。従来の「HomePod」が小型のバケツほどの体積があり、重量も約2.5kgとヘビー級だったのに比べ、今回のHomePod miniは大きさもソフトボール大とコンパクトで、重量も約345gと、小さく軽いことが特徴だ。
それでいて音質にこだわっており、2台を組み合わせてのステレオペア再生にも対応するなど、性能/機能ともにこだわっているのが特徴だ。今回は量産機2台を入手したので、基本性能に加え、他社のスマートスピーカーとの違いをチェックした。
球形デザインを採用。HomePodから大幅に小型化し手のひらサイズに
本体は球形のデザインを採用している。ハードウェアとしては何の関連もないはずだが、ちょうど2020年の10月に、Amazonのスマートスピーカー「Echo Dot」も球形へとモデルチェンジしており、タイミングの一致には驚かされる。
周囲を覆うファブリック素材は、Amazonの「Echo」や Googleの「Nest Audio」などに比べると目が粗く、外見上の特徴になっている。そのサイズ感および形状もあって、果物のリンゴを輸送時に覆うスチロールの緩衝材に見えなくもない。
水平に切り取られた天面部は、音楽再生に特化したタッチスクリーンが搭載されており、操作中にはカラフルに点灯する。「+」「−」アイコンをタップしての音量調整に加えて、アイコンがない中央部分をタップすれば、再生の一時停止と再開が行える。
さらにHomePodと同様、ダブルタップで次の曲、トリプルタップで前の曲への移動にも対応する。他社のスマートスピーカーの場合では、操作は音量調整と一時停止/再生に限定されているので、早送り/早戻しにも対応するのは大きな利点だ。
背面の電源ケーブルは本体に直付けで、付属のACアダプター(USB Type-C)を経由してコンセントに接続する。このACアダプターは、現行のiPhone 12シリーズや第4世代iPad Airなどに付属するのと同じ、最大20Wで給電が行えるモデル(型番:A2305)だ。
500mlペットボトルとのサイズ比較。高さは約84.3mmと、同じ球形デザインのEcho Dot(高さ約89mm)よりもコンパクトだが、球形ゆえちょっとした隙間に置けず、意外と広い設置スペースが必要になるのは同様だ。HomePod miniの直径は約97.9mmある
iPhoneによる設定はアプリいらず
セットアップは、本製品に電源を入れた後、手持ちのiPhoneを近づけると認識され、以降はウィザードに従って選択していくだけで利用可能になる。
Amazon EchoやGoogle Nestシリーズだと、事前にスマホに専用アプリをインストールしておく必要があるが、本製品はiPhoneを近づけるだけで内蔵のウィザードが起動する。セットアップの手間は、他社製品に比べると明らかに簡単だ。
他社製品にも言えることだが、デフォルトでの音量設定が爆音で、なおかつ選択肢によってはSiriからの指示による例文の読み上げを要求されるので、家族が寝静まった夜中のセットアップは避けることをお勧めする。
それでは、早速利用してみよう。
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