小型で軽量なポータブルPC「ONEXPLAYER mini」がどこまでイケてるのか確かめた(2/5 ページ)
液晶ディスプレイを従来の8.4型から7型に小型化したポータブルゲーミングPC「ONEXPLAYER mini」が登場した。miniながら内部スペックを強化し、新型ボディーを採用した実機をレビューする。
両手で握りやすく手になじむ形を採用した新設計のボディー
ボディーは、サウジ基礎産業公社(SABIC)のポリカーボネート+ABS樹脂で構成されており、強度と軽さ、そして難燃性が保たれている。本体左右のグリップ部はS字カーブを描く形となっていて、本体を持ったときに手にフィットする形だ。
ボディーの手前部分は適度な丸みを帯びているため、こちらも手のひらにしっくりとなじむ。L/Rのトリガーキーとショルダーボタンは、アルプスアルパイン製だ。ショルダーキーのキーストロークは約0.25〜0.8mmで押下圧は160g、トリガーキーのキーストロークは約7mmとなっており、FPSなどでの快適なキー操作をサポートする。
重量は実測値で584gとONEXPLAYER(同845g)よりもかなり軽くなったが、背面のキックスタンドが省かれたため、長時間プレイする場合は別途スタンドなどを用意したいところだ。また、指紋センサーや別売のキーボード兼カバーの接続端子も同様に省略されている。これらの利用を考えていた場合は気をつけたい。
左右のコントローラー部にはモーターが配置され、ゲームのさまざまなシーンでバイブレーション動作するが、その振動は家庭用ゲーム機のコントローラーで感じるものより弱めで、本体全体が動く感じではない。
アスペクト比16:10の1920×1200ピクセル表示に対応した7型液晶
7型の液晶ディスプレイは、アスペクト比が16:10(画面解像度は1920×1200ピクセル)のIPS方式のパネルが使われている。このため発色もよく、きれいな画面でゲームをプレイできる。10点マルチタッチに対応しており、メニュー画面などはタッチ操作も可能だ。16:10のサイズを採用したのは、近年のWindowsプラットフォームのゲームにおいて、16:10が主流になりつつあるからだとしている。
本体のインタフェース回りを見ていこう。ボディー天面に電源ボタンと音量ボタン、3.5mmのイヤフォンジャック、USB4(USB Type-C)、USB 3.0 Type-Aの各端子と排気口が、底面にはUSB4端子が用意されている。
底面のUSB Type-C端子は、今後発売される予定のドッキングステーションに対応する他、別売の外付けGPUボックスなどを接続可能だ。
小型なボディーにCore i7のプロセッサを内蔵するとなると、気になるのは排熱である。本製品にはハネウエル製の熱伝導シートを使用するとともに、大型のファンに加えて純銅製のデュアルヒートパイプと純アルミ製のヒートシンクが使われており、しっかりと冷却については考えられている。ゲームをプレイしていると本体部分は熱くなるものの、両脇のジョイスティック部では熱は気にならなかった。
本製品に採用されるのは、Tiger Lakeの開発コード名を持つIntelの第11世代CoreプロセッサとなるCore i7-1195G7だ。
4コア8スレッドでターボ・ブースト利用時の最大周波数は5GHzで動作する。グラフィックス機能はCPU内蔵のIris Xe Graphicsで、GeForce RTXシリーズなどのディスクリートGPUは搭載していない。
Iris Xe GraphicsはCPU内蔵ながら高性能であり、タイトルにもよるが多くのPCゲーム楽しめる。メモリは16GB(デュアルチャネル/LPDDR4x 4266MHz)と、ゲームだけでなくオフィスアプリケーションも十分に扱える。
付属品は、充電に使うUSB Type-C→Type-CケーブルとACアダプターとシンプルだ。USB Type-Cケーブルは約1.2mの長さがあるものの、できればもう少し長めの方が融通が利く。外出先のカフェなど、テーブルに電源がある場合は十分だが、家でACアダプターに接続して使うのなら1.5m以上の長さを持つケーブルを買っておいた方がよいだろう。
次に、ベンチマークテストでONEXPLAYER miniの実力を見ていく。
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