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日本での展開に注力するOpenAI――「AIエージェントの1年が始まる」とライトキャップCOOが語る理由本田雅一のクロスオーバーデジタル(1/4 ページ)

OpenAIの商業部門において製品戦略などを担当するブラッド・ライトキャップCOO(最高執行責任者)が、日本法人設立1周年に当たってインタビューに応じた。同社が提唱する「エージェントの1年」たる2025年がどのような年になるのか、聞いてみよう。

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 大規模言語モデル(LLM)を中心とした生成AIが、企業の事業への実装が進んでいる。そんな中、LLMの開発元として知られるOpenAIは、本格的な「エージェントAI」の開発にを進めている。

 そのような中で同社は2月、ソフトバンクグループとの合弁企業「SB OpenAI Japan」を立ち上げた。SB OpenAI Japanは、まさに企業内のさまざまなタスクを自動化するエージェント「Crystal Intelligenceの開発を事業の中心に据えている。このエージェント開発プロジェクトを離陸させるため、ソフトバンクグループは年間30億ドル(約4320億円)を投資することを明らかにしている。

 さらにOpenAIは4月24日、NTTデータグループとも業務提携契約を締結した。NTTデータグループはこれまでも、生成AI活用コンセプトSmartAgent」と、それを基盤とするエージェント活用サービスを展開してきた。今回の提携では、OpenAIの企業向け製品の総代理店として、OpenAIのLLMを企業に提案/販売すると共に、既に顧客と共に開発を始めていたエージェントを、OpenAIとの綿密な連携の中で開拓していくという。

 金融/製造/流通/ヘルスケアなど、多様な業界向けのAIエージェント開発に取り組んできたNTTデータグループだけに、生成AIの開発において“先頭”に立つOpenAIとの連携で、開発の速度は一層加速するだろう。

 LLMを大規模化することで出現した、新世代のAIチャットサービス。それを育て、人々の生活シーンからビジネスまでをカバーできるよう、これまではさまざまなトライアルが進められてきた。業務に組み込まれている例も多いが、まだ実験的なフェーズだったともいえる。

 しかしこの数カ月、生成AIそのもののモデル開発と成熟が進むと共に、これまで人間が行ってきた複雑なタスクを自律的にこなすエージェントの実現にテーマが移り変わっている。とりわけ、ビジネスの現場ではその傾向が顕著だ。

 そして同時に、OpenAIがアジアに初めて設置した現地法人「OpenAI Japan」が設立から1周年を迎えた。このことに合わせて、OpenAIのブラッド・ライトキャップCOO(最高執行責任者)が筆者とのインタビューに応じた。

 ライトキャップCOOは、OpenAIが提供する製品をどのように顧客に展開するのか、主に事業面での指揮を取っている。前置きは長くなったが、せっかくの機会なのでOpenAIが提唱する「エージェントの1年」たる2025年がどのような年になるのか、聞いてみよう。

ライトキャップCOO
インタビューに応じた、OpenAIのブラッド・ライトキャップCOO

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