Eコア最大288基の「Xeon 6+」(Clearwater Forest)が2026年前半に登場 Intel 18Aプロセス採用で電力効率をアップ
Intelが、Clearwater Forestというコード名で開発を進めていたEコアのみのXeonプロセッサの概要が公開された。製品の登場は2026年前半を見込んでいる。
Intelは10月9日(米国太平洋夏時間)、データセンター/サーバ向けの新型CPU「Xeon 6+プロセッサ」の高効率コア(Eコア)モデル(開発コード名:Clearwater Forest)を2026年前半に発売する予定であることを発表した。これに併せて、同CPUの概要も公表された。
Xeon 6+プロセッサ(Eコアモデル)の概要
Xeon 6+プロセッサのEコアモデルのCPUコアは「Intel 18A」プロセスで製造されており、CPUコアとしてモバイル向け「Core Ultraプロセッサ(シリーズ3)」のEコア/低消費電力コア(LP Eコア)と同じ「Darkmont」(開発コード名)を搭載していることが特徴だ。
パッケージはタイル(チップレット)構造を取っており、CPUコアを備える「Computeタイル」を最大12基、入出力を担う「I/Oタイル」を2基と、Computeタイルの下に敷かれ、ラストレベル(L3)キャッシュも備える「Active Baseタイル」を3基を「EMIBタイル」で統合(接続)する構成を取っている。
I/Oタイルは現行の「Xeon 6 6000P」シリーズ(開発コード名:Granite Rapids)と同一で「Intel 7」プロセスで製造されている。Actibe Baseタイルは「Intel 3」プロセスで作られている。
Computeタイル(CPUコア)
Computeタイルは、1つ当たり6基の「モジュール(クラスタ)」を搭載しており、1つのモジュールには4基のCPUコアを備えている。つまり、1基のComputeタイルは24基のCPUコアを備える計算だ。L2キャッシュは1モジュール当たり4MBで、最大構成(288コアモデル)では合計288MBとなる。
現行の「Xeon 6 6000E」シリーズ(開発コード名:Sierra Forest)と比べると、コア数は最大144基から最大288基に増強された他、IPC(クロック当たりの処理命令数)は最大17%向上している。
モデルのラインアップは公表されていないが、CPUソケットはXeon 6 6900Pプロセッサ(Socket FCLGA7529)と互換性があるという。シングルプロセッサモデルの他、デュアルプロセッサ構成に対応するモデルも用意され、理論上は最大で576コア構成のシステムを作ることも可能だ。TDP(熱設計電力)は300〜500Wの範囲となる。
I/Oタイル
先述の通り、I/OタイルはXeon 6 6000Pシリーズのものを流用している。用途別に基数を変えられる「アクセラレーター」は、合計16基(8基×2)搭載可能だ。PCI Express 5.0バスは96レーン(48レーン×2)、CXL 2.0バスは64レーン(32レーン×2)、UPI 2.0バスは192レーン(96レーン×2)を備えている。
Active Baseタイル
Active Baseタイルには、1基当たり最大4基のComputeタイルを載せることができる他、192MBのラストレベルキャッシュも備えている。パッケージ全体のラストレベルキャッシュは合計576MB(192MB×3基)となる。
このタイルにはDDR5メモリコントローラーも搭載されており、1基当たり4チャンネルのDDR5-8000メモリを接続可能だ。パッケージ全体では、合計12チャネルのDDR5-8000メモリをつなげられる。
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