ファイルメーカーPro ユーザーの現場を探る
第5回 歯科医療の現場を助ける「かかりつけ_helper」(3/4)
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2つのプラグインとの出会い
そこで、いろいろと情報を収集したところ、鷲沢先生は2つのソフトに巡り会いました。どちらもファイルメーカーProのプラグインソフトで、ひとつは日本のデベロッパーであるファクトリーのFactory's FileMaker Plug-in。ファイルメーカーProはオブジェクトフィールドというデータの種類が用意されており、そのフィールドに、静止画や動画、サウンドなどのマルチメディアデータを貼付けることが可能です。ファクトリーのプラグインは、そのデータがデータベースの外にあっても表示可能で、拡大/縮小、回転、移動、重ね合わせ、トリミングといった処理も可能です。
特に、画像の反転機能が必要なのは、口腔内の写真が、鏡を使って撮影する関係上、後処理で水平反転・上下反転させなければならないからです。ファクトリーのプラグインならば、それが一発でできます。また、ファイルやフォルダ操作の機能が充実しておおり、自動的に短時間でフォルダ分けするスクリプトを組み込み、保存場所を指定しておくことが可能です。外部にある画像データは、ネットワークボリュームが指定可能なので、アタッチされたサーバボリュームに置いた画像を取り扱うことができるわけです。
画像の読み込み元フォルダ、保管フォルダの指定が可能
取り込んだ画像の上下変換、左右変換、回転などのボタンが用意されている
そして、引き出し線やグラフといった機能は、もうひとつのプラグイン、xmCHARTで対応可能となりました。xmCHARTはオーストリアのX2maxという会社が作っています。このプラグインソフトには、140以上のグラフ作成に関する外部関数が含まれており、「かかりつけ_helper」のヘビーユーザーによる要求に応えることができました。たとえば、「マイナスの数字を入れると、そこを赤く表示させる」「写真に矢印を入れる」といったこともでき、折れ線グラフ、曲線グラフが「いともかんたんにできます」と鷲沢先生は絶賛します。
斜めの引き出し線ができるのは、xmCHARTならでは
出血点を示す部分が赤丸になったり、緑の丸になっている部分は、xmCHARTの関数を使っている
[松尾公也, ITmedia
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